上田桃子のプレーは、実に安定感があった。第1ラウンドで、5アンダー、66で回り、第2ラウンドも、前半で3つのバーディを奪って首位をキープしていた。
「2日間とも、いいショットがたくさん打てていますし、いいパーもあったり安定した感じでプレーが出来ています」と攻めと守りのゴルフは、この日も続いていた。3番、パー5で第3打となる奥のバンカーから1メートル半に寄せてのバーディ。5番、パー5では、グリーン手前20ヤードからの第3打を3メートルに寄せてのバーディ。9番では、残りを8番アイアンで1メートル弱に寄せてのバーディと安定したゴルフで、残り9ホールに向かった。そして11番、パー3。これも8番ア
イアンで打って、1メートルにつけ、それを入れてバーディ。通算9アンダーで走り抜こうと思っていた矢先の14番、パー5で、躓いた。「3打目のライがすごく悪くて……。そう。3打目 4打目ともったいな 感じでウェッジショットからのボギーでした 。それも3打目は80ヤードで、4打目は15ヤードぐらいだっので……。かなりラフのライが悪くてショートでしたね。そして、パーパットも5メートルぐらいはありました 」と悔しがる。上田が、攻めよりも守りの気持ちが先立ったのは、このボギーからだったかも知れない。それでも、通算8アンダーで、その時点では西村優菜と並んでいた。ところが、あたりが薄暗くなりかけた最終18番で、再びボギーを叩いてしまう。第2打がグリーンオーバー。そこからピンまで2メートル半に寄せたものの、それを外してのボギーだった。
「18番はセカンドショットでボールに泥がついていて、そこまでずっと良いショットを打っていましたが、泥の影響で変なふうにボールが飛んでしまったので、アンラッキーでしたね。 ミスショットではなかったです。それにゴルフの調子自体は、昨日に引き続きいい状態だと思っています」と前向きだった。
「まだ2日終わっただけですし、いいところも、もったいないところもありますが、36ホール終えてこの位置にいることは、いいことですし、チャンスもある位置なので、今日みたいなもったいないミスもあったので、そういうところを一つずつ減らして、丁寧なゴルフが3日目(第3ラウンド)もできればと思います」と視野を上に見つけている。
そのために必要なことは「初日からあまりやることは変わらないですが、フェアウエイに行ったときに、自分の距離のときはしっかりつ攻めていきたいと思いますし、難しくて外してはいけないホールは、徹底したマネージメントが必要になってくるかと思います。つまり初日から変わらず、しっかりとメリハリをつけて、その時の情況で、いちばんベストな選択をしてやりきりたいと思います」と語った。
上田には、内外ともに数多くの経験から学び取った引き出しをいっぱい持ち合わせている。ゲームマネージメントで必要なのは、その引き出しのどれを選択するかだ。上田の言う「ベストな選択」
は、それを指しているのだろう。残り36ホール。これからが上田の本領を発揮するときだ。
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