よくメジャー大会やナショナルオープンで「ボギーは、許そう。でも、ダブルボギーは致命的だ」という言葉を聞く。それだけ、ボギーとダブルボギーは、わずか1打の差であっても、精神的なダメージも含めて、1打の差では、終わらない何かがある。けれども、長いトーナメントの歴史の中では、初日、1番ホールでダブルボギースタートをした選手が、終わってみれば優勝ということだってある。72ホールのドラマの妙味なのだろう。
亀代順哉は、この日、35・31の66。5アンダーで第1ラウンドを終えた。出だし、1番でバーディ。その直後の3番、501ヤード、パー4で、なんとダブルボギーと叩いてしまった。このときの亀代の心情が
、興味深い。
「セカンドで右に曲げてしまって、それが木の根っこについて、グリーンに乗せれたけれど、3パットしました。(ダブルボギーにした3番は)もともと難しいホールなので、僕は、ボギーを打っても仕方ないと思っていましたし、おまけでダボを打っちゃったけど、あと(残り)ホールもまだまだあるし、うまく切り替えた結果、次のホールでバーディがとれたと、思います」と語った。ボギー覚悟のホール。そこで、たかが1つ、おまけだったという気持ちが、心穏やかなゲームの流れをつくってくれたということなのだろう。
「このコースは、僕にとっては、結構、ドライバーを振っていけるし、刻むホールもティショットは打ちやすくて、フェアウエイに置けたらチャンスを作れると思うので、結構好きなコースです」と前向きなコメントだ。
3番のダブルボギーを払拭するような4番のバーディ。6番、バーディ。9番、ボギー。豪快だったのは、後半だ。11番、そして15〜18番と4連続バーディ。この9ホールだけで5アンダーの31というスコアをマークした。15番、パー4では、50センチ。16番、パー5では、残り220ヤードを4番アイアンで10メートル弱につけての2パット、バーディ。17番、パー3は、200ヤードを7番アイアンで放ち、2メートル。沈めてバーディ。18番では、第2打を50センチに寄せてのバーディだった。
「フィーリングは、今週はずっとよくて、チャンスも多く作れていますし、手応えはあります。いまは上位に入って、そういう緊張感の中だったり、プレッシャーのかかる場面を多く増やして、それを経験して最終的には勝っていきたい」という亀代は、これからが旬な選手である。
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