1イーグル・6バーディ・1ダブルボギー・1ボギーで66。小平智が、連日の66で通算10アンダーパーとスコアを伸ばした。それでもホールアウト後の表情は、どこか暗かった。
ダブルボギーを叩いたことが、その原因なのか。インからスタートして3番までの12ホールで通算11アンダーパーにしていたのだが、距離の短い6番パー4ホールでティーショットをバンカーに入れて3オン。そこから3パットしてのダブルボギーであった。同組でラウンドしていた池田勇太とそこまでデッドヒートの戦いを続けていたのに、自分のダブルボギーで歴代チャンピオンの熱戦に水をさしてしまった。それが、ホールアウトしても頭から離れなかったのであ
ろうか。
本人に確認すると、そういうことではなかった。
小平の頭の中にあるのはUSPGAツアーのことで、日本のトーナメントに出場していても「もし、これがUSPGAツアーの試合だったら…」と、自身の評価基準をどうしても、そちらにおいてしまうという。で、その基準で2日間を振り返った時、「さっぱり手応えがない」ともいうのだ。「このコース、設定だったら、2日間で15~16アンダーがトップにいるでしょうね。自分の10アンダーでは20位ってところですよ。だから、とても“よしっ”ていう気持ちになれないんです」
16番パー5ホールでピンまで200㍎を6番アイアンで狙ってカラーまで運んだ。そこから12㍍ほどの距離をパターでカップインさせてイーグルを奪った。その前に2バーディを決めているから、このイーグルで4アンダーパーとなった。「こういう流れだと、USPGAツアーで戦う選手たちは、一気に流れに乗って、それこそ10アンダーパーぐらいの爆発的なスコアを出してくる。何度も見てきていますから」。自分は、流れに乗り切れずに「66止まりっていう感じなんですよ」
次週は、ZOZO選手権が控えている。小平は、そこも見据えている。伸ばせるコース、攻めのきくセッティングだったら、フルスロットルでばく進するようでないと、USPGAツアーでは戦えない。その思いをどうしても払拭できないでいる。
2015年大会(六甲国際)の第2日に、小平は10アンダーパーのビッグスコアを叩き出して一気に首位に立ったことがある。それもあって、66ぐらいでは納得できないのであろう。小平の目標は、あくまでも高い。
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