2018、2020年日本オープンのチャンピオン稲森佑貴は、第2ラウンドを終えて通算8アンダーで、上位につけている。2日目を終えて稲森は「今日は、キャディさんと相談しまくって、ラインを集中的に読むようにしたけれど、それがはまってくれたのか、思った通りのラインが出せて、結果的に、よく入ってくれました」と言った。
その兆候が、第1ラウンドの14、15、16番の3連続バーディにあった。「3連続の1回目(14番)のバーディがやっと読み通り入ってくれて、ここはこういう読み方だったんだという感じで、その後のチャンスも同じように読んだら入ってくれたんですね。(読み方のコツは)ないですけど、自分としては深
読みし過ぎていたのかも知れない。正直に言うと、後半は午後のラウンドだったので、グリーンの状態があんまり芳しくなかったので、芝目が出てきていたので、その分きれ方が難しかったです。タラレバで言えば、まぐれで入ったのも昨日のうちはあったんですけど、読み方に関して言えば、月、火、水と回っていて、ミドルパットが特に、上とか抜けていたイメージが多かったので、あまり傾斜が強くないところは、極力カップを外さずに打っていました。その流れがよかったのだと思います」よく、ラインを消しに行ける選手は、パッティングが好調だと言われている。逆に、自信がないと、深読みして、大きなラインを想定してしまう。稲森は、第1ラウンドの14番から、消しに行ける好調さを呼び戻せたのだろう。
前半は10番からスタート。いきなりバーディ。その後も、12、13、17、18番とバーディを奪って31。後半に入って、2、3番でボギーを叩くも、5、8、9番でバーディの65。通算8アンダーで終えた。
6986ヤード、パー71で競われる今大会。誰もがティショットはフェアウエイにと念頭に置いて戦っている。フェアウエイキープ率の高い稲森にとっては、アドバンテージになるはずだ。「グリーンが昨日よりも硬かったので、なるべくフェアウエイからデッドに攻めたほうがスコアメイクになると思いますね。僕の場合は、ほぼほぼドライバーでガンガンだったのですけど、9番とか11番は、さすがにフェアウエイウッドとかで刻みました。飛距離は、もちろんあったほうがいいと思うけど……。パー5では、強みですよね。今回も640ヤード、パー5も、打ち下ろしを差し引いても580ヤードくらいかと思うけど、僕は、もうさすがに距離が長いので、刻みになるわけです。そんなときは、飛距離のアドバンテージがあったらいいなと(笑い)。僕は、そこは諦めてアプローチ勝負ですね」と語っている。
2020年大会は、紫カントリークラブすみれコースで7317ヤード。2018年大会は、横浜カントリークラブで7252ヤード。いずれも、パー72で距離の長いコースで優勝している稲森。今大会は、パー71で6986ヤード。パー設定が1ストローク違う。それを鑑みると距離のあるコースといえる。長いほど強さを引き出せる稲森のゴルフスタイルが、発揮できるチャンスでもある。
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