谷口徹、寺西明、プラヤド・マークセンという歴代チャンピオンが同組でプレーした。谷口が5アンダーパー、マークセンは寺西とともに3アンダーパーと強豪組らしい好スコアを連ねてのラウンドだった。
日本シニアオープンでは初出場初優勝を果たした2016年大会から誌上人目の3連覇を遂げ、シニアツアーの日本選手たちから「絶対王者」の称号を与えられ、敵なしの状態だった。しかし、2019年からは、調子も下降線をたどっていった。日本のオフには、母国のタイに戻り、現地での試合にも出場したが、ここでも「覇気は薄れていた」とタイのマネジャーが明かしてくれた。
本年度は、5月のレギュラーツアー「アジアパシフィックオープ
ン ダイヤモンドカップへの出場に合わせて来日したもののコロナ禍で2週間の隔離を余儀なくされた。この間、ゴルフをできない状態で、プランクの影響は想像以上に大きかった。というのも、「トーナメント後の休日には、何をしている?」と聞かれても「そりゃあ、ゴルフだよ」と答えるほどゴルフ漬けの毎日を送ってきたマークセン、ゴルフから離れるのは「不安でしようがない」と顔を曇らせる。
2週間の隔離から解放され、ダイヤモンドカップに出場するも、不安は現実となり、74、75という、らしからぬ乱調で予選落ちを喫した。6月からはシニアツアーを舞台に「ゴルフ漬け、温泉三昧」という本来のペースを取り戻し、3試合でトップ10入りした。先週のコマツオープンでも通算11アンダーパーで5位タイに入った。
「まだ、ショットが不安定な部分はあるけど、隔離明け直後のようなことはなくなった。先週からパットも調子も上向いてきているから、少しはましなゴルフができそうに思えている。あまり期待し過ぎないように、落ち着いてプレーすることを心がけたい」
全快とはいわないまでも、復活への入り口にたってはいるようだ。
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