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シニアツアーでは絶対王者だったプラヤド・マークセンの勢いが陰り、新たな戦いが展開されている。今シーズン、第7戦のファンケルクラシックまで、勝者は次々と変わり、複数回優勝を果たした選手はいなかった。誰にでも優勝のチャンスがある。そう、戦国時代に突入したと言ってよさそうだ。今シーズンのこれまでの戦いを振り返りつつ、日本シニアオープンの勝負の行方を占ってみたい。頂点に立つのは誰であろうか。
連覇を狙う寺西明と
2年ぶり2勝目を目指す谷口徹
今シーズンのシニアツアーは、金秀シニア沖縄オープンで開幕した。最終ラウンドに逆転優勝を果たしたのは寺西明だった。2020年シーズンで日本シニアオープンを制し、賞金王にもなった寺西の勢いは、21年開幕戦でも続いていた。第1ラウンド首位の羽川豊を最終ラウンドに抜き去り、通算6アンダーパーでの見事な勝利であった。21年シーズンも上々のスタートを切った寺西だったが、そこからは、ちょっと低迷している。シーズンも後半戦に入った。ディフェンディングチャンピオンとして迎える日本シニアオープンでは、再び正確なショットと綿密なコースマネジメントによるスコアメイク術を見たいものだ。
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2019年大会の覇者・谷口徹は、今シーズンもレギュラーツアーに軸足を置きながらシニアツアーにも掛け持ち出場している。そして、2戦目の出場となったシニアツアー第4戦のスターツシニアゴルフで第1ラウンドから65、67、66とビッグスコアを並べて通算18 アンダーパーをマーク、2位のタワン・ウィラチャン、細川和彦に3打差をつけて快勝した。ウィラチャンは、すまいーだカップに続いての2試合連続優勝を狙っていた。細川はシニアルーキーとして臨んだ大会だった。2位タイに終わったとはいえ、その後の活躍が大いに期待される結果であった。両選手を抑えて危なげなく逃げ切った谷口は、その強さを改めて見せつけたのだった。
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