コロナ禍で昨年は来日できなかったプラヤド・マークセンは、2年ぶりの日本シニアオープン出場となった。今大会は、3アンダーパーとまずまずのスタートを切ったが、第2日はパープレーと足踏みした。パットが、決まらなかった。そこで、第3日には、思い切った切り替えを敢行した。前日までのノーマルグリップ(順手)からクロスハンドグリップにしたのである。それも当日の練習グリーンに来てからだった。
「あまりにもパッティングのフィーリングが悪かったので、このままじゃダメだと思ったから…」
ここ2年はノーマルグリップでパットしてきた。その前はクロスハンドの握りだった。だから、慣れていないわけではない。冒険だ。そうせ
ざるを得ないほどパッティングに苦しんだということだ。
練習グリーンで試したところ、「少なくともノーマルグリップよりは、ましだと思ったので、握りを変えた」
その効果は、すぐアウトスタートでの4番からの3連続バーディとなって現れた。ショットもよく、2メートル前後についたチャンスを、全て決めての浮上だった。後半も13番パー5ホールで2オンして2パットに収めると。17番パー4ホールではグリーン右カラーに外した後のピンまで10メートルほどの距離をパターで打ってカップインさせた。第3日を終えて首位に6打差の3位タイ。「トップとはずいぶん離れたところからの最終ラウンドにはなるけど、精いっぱい追撃したい」というマークセンは、まだ大会4勝目をあきらめてはいない。
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