優勝争いを続けながら、優勝には届かずにいるのが吉田優利。「ずっと調子は良いのですが、何かひとつ足りないものがあるのでしょうね。それが何なのか、わからないですけど…。好調なゴルフを続けているうちに、掴めればいいですね」
10番ホールからのスタートの吉田は、14番でボギーが先行したが、続く15番でバウンスバックした。そして、16番ホールで第2打をグリーン手前のバンカーに打ち込む。このバンカーショットはグリーンに届かずに深いラフに。ふたつ目のボギーになりそうな状況だった。ピンまでは8ヤードほど。サンドウェッジでドスンと打ってボールを柔らかく打ち出す。これがチップインとなった。ラッキーなパーセー
ブである。
これで、流れができ、それに乗れるか。
残念ながら、そうはならなかった。16番はバーディチャンスを逃し、17番はボギー。何か足りないもの…とは、こういったところであろうか。流れをつかみ切れない。自らを勢いづかせられない。
後半にターンして3、5番ホールでバーディを奪い、2アンダーパーとしたが、吉田は声を絞り出した。「好スタート?いえ、全然納得できません。もっと良いゴルフができるはずだと思います。そうしなければいけないとも思います。自信を持って1打に臨める気配が薄いですね。これからドライビングレンジで調整します。どのクラブというのではなく、全部です」
波に乗れない自分が歯がゆいのであろう。
「こういうコンディションですから、全部納得のいく結果というわけにはいかないでしょうけど、明日は、もっと納得のいくショット、パットを増やします」
足りない何かを見つける。吉田が今大会で自分に課す最大のテーマである。
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