「今日はピン位置が難しく我慢の一日でしたが、この難しいコンディションは好き、得意なので頑張りました」と開口一番に語ったのは、木村彩子だった。木村は、その好きだという理由について「最近の(JLPGAツアーの)セッティングがハイスコアのセッティングなので私的に、絶好調の調子じゃないと難しい。こういうセッティングだと頭を使っていけるので割と好きです。飛ばし屋が有利じゃないので」と付け加えた。木村の持ち味は、飛距離よりもマネジメントを駆使してスコアをつくりにいくプレースタイル。今回、6,839ヤード、パー72と大会史上最長ながらフェアなセッティングで、十分に持ち味を発揮できているのだろう。「ラフが長い
(深い)ので、まずはフェアウェイキープが大事なわけで、ライン取りをしっかりと考えたショットが必要ですし、第2打も、落とす位置が狭いから縦距離も大切だと思います。そういうショットの精度と頭を使うショット、ゴルフが好きなんですよ。距離が長いからといって必ずしも飛ばしや有利じゃありませんからね」と教えてくれた。
10番からのスタート。13番で、2打目をグリーン右に外して、寄らず入らずのボギー。あとはすべてパープレー。後半になって、2番でもボギー。それでも木村はチャンスを待つ。待てる忍耐力が彼女にはある。4番(パー5)でチャンス。4打目のエッジからの寄せを直接入れてのバーディ。さらに6番(パー3)では、8番アイアンで1メートルにつけてのバーディで、この日イーブンパーでホールアウトし上位に食い込んだ。
「今日のピンの位置は、どれもグリーン手前側が多く、寄せにくかったですね。(ピン位置は)全部難しかったんですけど、パー5ホールもチャンスについたと思っていててもすごい傾斜のところに切られていたりとか、14 番も手前だったので距離を合わせるのが難しかったです」と言っていた。頭を使うゴルフということで、ショット練習よりもしっかりと体調を整えて集中力を切らさず、体力温存を心がけているという。
第1ラウンドは、午後組の遅いスタートでコースを去るのも夕暮れに近かった。だから「昨日は終わったらすぐ帰って、お風呂に入っている間に両親に食事を買いに行ってもらって、効率よく過ごして何とか睡眠はとれたかなという感じ。頑張って 7 時間半ぐらいは寝ました。9 時半ぐらいに寝て、4 時 45 分ぐらいに起きました」と体を整えることに専念したという。
「(最近の調子は、)予選通るのがやっとだったんですけど、自分が得意なセッティングではあるので残りの試合も頑張りたいです」といい今季、6月のアース・モンダミンカップで初優勝している木村は「残りこの試合合わせると 9 試合だが)最低もう 1 勝はしたくて、できるだけ勢いのあるうちに勝ちたい。チャンスは掴みたいですね」と意気揚々だ。
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