賞金ランキング、メルセデス・ランキングともに1位の山下美夢有が、第3ラウンドは70とスコアを伸ばして3位グループで最終ラウンドを迎えることになった。最終18番ホールでラフに入れ、パーオンできずにアプローチショットも寄せきれずのボギーになったが、それは「仕方がない」と割り切っていた。
「この難しいコースで、グリーンのどこにピンがあっても、ボールが止まるまではチャンスかどうかわからない。でも、チャンスを自分で作りにいかないと、待っていても生まれません。落下地点をイメージして、しっかりラインを出して打っていく。その結果、ほんのちょっと落下地点がずれてしまってもファーストバウンドで向きを変えてし
まうこともあれば、落下地点の形状でどちらかに転がっていってしまうこともある。グリーンが硬いと、落下地点とボールの止まるところが大きく離れていってしまうこともある。グリーンを狙うショットの難しさはそのあたりにあるのですが、思い通りのポジションに落とせたのに、チャンスにはならなかったからといって、落胆してはいけないし、ついていないな…なんて考えてもいけないと思います。チャンス作りをしていって、それでパーでしのがなければいけないようになったとしても、また次のチャンスを作れるようにゴルフを組み立てていく。その繰り返しで、あとは結果を受け入れていくしかないと思います」
自分のゴルフをやり切る、というのは、山下がいうようなことなのだろう。ねじ伏せられるようなコースセッティングではない。怯んでいては、コースのワナにはまるだけ。
「明日(最終ラウンド)のプレーを終えたときには、きっとへとへとになっているとおもいます。でも、気持ちよい疲労感であってほしいですね。それを目標にしてコース戦い抜きます」
自分との戦い、コースとの戦い。最終ラウンドのゴルフは、さらに過酷な戦いになることを山下は覚悟している。
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