「自分的には、ショットが不安定ながらも、うまくショートゲームで拾ってパーがとれたラウンドだったと思います」と吉田優利は言った。前半、9ホールすべてパープレー。もちろん、その中には「バーディ逃しの惜しいホールも、ナイスパーもありますけどね。おそらく今季でいちばん難しいセッティングだと思います。深くて密度の高いラフだったり、止まりにくいグリーンだったり、獲れるホールと獲れないホールのメリハリをもう少ししっかり判断していかないといけないですね。
明日は、そこを考えてプレーします。なかなか女子の力では(ボールが)止まってくれない(ほど硬い)グリーンなので、同じフェアウェイから打つときでも、刻むか
、攻めるか。刻むなら、(残り距離で)好きな番手に留めるか。距離を打って短い番手でグリーンを狙うかとか、自分の中で、その都度リスクをどうとるのかも考えないといけないんです」
前半をパープレーで耐えた吉田は、10、11番をバーディとした。耐え抜いた9ホールのご褒美のようだった。10番では、残り150ヤードを8番アイアンで打って、ピンから左手前5メートルにつけてのバーディ。11番(パー3)では、146ヤードを9番アイアンで打って、やはりピン手前8メートルを入れてのバーディだった。「パッティングは、悪くないんですよ。良いほうだと思います。でも、カップの位置(ホールロケーション)が難しいところにありますからね」と楽をさせてくれないセッティングでの苦悩を語っていた。
17番をボギーとしたあと最終18番で、第3打を3.5メートルに寄せ、それを沈めてバーディで締めくくった。
首位の申ジエとの差は、1打。このセッティングでは、あってないのと同じストローク差である。「こういうタフなコースは、好きなタイプなんですよ。なぜなら自分の実力通りの結果が出ますからね」と言い切った。最終ラウンド、キーポイントとなるホールは「14番ホール」だと言い「トップの選手がどうというよりも、下から攻めてくる選手もいますからね。まずが自分のベストなプレーを心がけることだと思いますよ。(自分のゴルフが)もう一歩先に進むにはどうしたらいいのかって考えたこともあります。でも、ネガティブにならず前を向く、そして、いまの自分が納得するまでやりきることが良いのだと思っているんです」と言う吉田優利。いまある自分のゴルフをすべてさらけ出して、勝利を狙ってほしい。
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