第1ラウンドのプレーを総括して、宮本勝昌は、複雑な胸中を明かした。「なんか、ちぐはぐなんです。良くもなく、悪くもなく…。うーん、何と言えばいいんでしょう?流れを作れないというか、ゴルフをまとめられないというか…。調子が悪い?…そうも言えますけど、調子が悪い中でもまとめようがあると思っているんですけど、それも思うようにはできない。でも、いいショットもあったんですよね。こういうショットを打っていきたいというイメージ通りのショットです。それが、続かない。それでも2アンダーパーだったんだから“まぁ、いいか”という気分になったり、“こんなゴルフじゃダメだ”と自分を責めたくなる気分になったり。よくわかりま
せん」
シニアデビュー戦だった先週のコマツオープンは「100点満点でいったら6、7点しかつけられないゴルフだった」という。練習でもやらないような狙い方、打ち方をしてしまって、「得るものが何もなかった!」という内容で終わってしまった。そこから比べれば、「ちょっとはマシなゴルフが出来た」のだが、納得するには、程遠いところでプレーをしているのだろう。グリーン上でも読んだラインと、実際のストロークの誤差が大きく、こちらでも手応えをつかめない状態だ。「だから、気持ちも盛り上がってこない」という言葉になる。
そんなモヤモヤをちょっと吹き飛ばすようなショットを連発したのが1アンダーパーで迎えた16番(パー5)だった。ドライバーショットでフェアウェイをとらえ、第2打も会心の当たりでグリーンに乗せた。イーグルこそならなかったが、楽々バーディだった。
「こういうゴルフを続けようというのではありません。そんなにうまくいくわけはないので。ただ、心がざわつくことのないような、フラットな気持ちでプレーしたいんですよね」
現状では、爆発的なスコアは望むべくもないと自覚している。「でも、ラウンドを重ねるごとに、上昇していけるように調整します。とくにマインド面ですね」。モチベーションが高まり、ショット、パットにつながりが生まれるようになる方策を手探りしながらの4日間を、宮本は覚悟している。
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