第1ラウンドを終えて首位に立った阿原久夫は「(第2ラウンドへ向けて)意外に落ち着いてスタートできたと思います」と語った。7アンダーパーで初めての首位スタートなら、さぞかしまんじりともしない夜を過ごして朝を迎えたのかも知れないと思っていたら、そうでもなかった。「昔は、例えば中四国オープンなどで経験しているんですけど、上位に立つと若い頃は余計なことをしてしまうんですよね。今はそれがなくなってきているのかも…です」きっと本性として戦闘能力の強い選手なのだろう。その阿原の持ち前の戦闘能力が、そのまま表れたのが、第2ラウンドのプレーぶりだった。
5バーディ・6ボギー。この日、73で通算6アンダーパーと
1つスコアを落として首位の座は譲ったけれど、まだまだやる気満々だ。「やはり難しいですよね。ちょっと(気持ちが)緩むとダブルボギーになるセッティングですからね、しっかりボギーをとる大事さもあるんですよね」と言った。出だし1番がバーディ。2番がボギー。さらに6番がバーディ。7、8番がボギー。折り返して10番がバーディ。13番がボギー。すかさず14、16番がバーディ。17、18番が、ボギー。出入りの激しい、しかもボギーを叩くとすかさずバーディ。スコアカードだけみると、きっと負けん気の強い性格だと読み取れる。攻撃的? 「うーん、そうなのかも知れないですねぇ」とあっさりと言った。ボギーの内訳の大多数は、第1打でラフに入れた結果が多かった。「やはりラフに入ると難しい。ショットのリズム感、力感、テンポ、タイミング。そこを惑わせてしまいますからね」なるほど、ラフからのショットには、そういう要素が含まれて、それがあとのプレーにも影響するのか。しかもこのコースは、風が曲者である。風が一方向だけではなく舞うからだ。それは、心にも揺らぐ要素になる。
「残り2ラウンドですね。あとは体力勝負でしょう。しっかりと体力を整えて臨みたいですね」と、闘志満々だった。
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