「爆発的なスコアよりも、暴発しないゴルフ」というのが、日本シニアオープンに臨む藤田の基本的な考え方だった。第1ラウンドは、ノーボギーで65のラウンド。想定通りのゴルフ内容であった。
第2ラウンドは、本大会初ボギーが先行した。1番ホールスタートで5番までパーを重ねた後の6番ホールだった。フェアウェイからの第2打をトップさせてグリーン奥のバンカーに転がり落した。ここから寄せきれずーのボギー。しかし、心に波風が立つことはなかった。ただ「いつかは、ボギーを叩くとは思っていたけど、ここできたか…という気分でした。比較的やさしいホールでしたから」。続く7番でバウンスバックし、バックナインは3バーディで、
もちろんボギーはゼロ。13、17番と2ホールでピンチはあった。13番はティーショットをラフに入れた。17番(パー3)では「ピンをオーバーさせると難しいパットになるから、(ピンの)手前に乗せておこうと、キャディとも話し合った」。結果は、確かに手前ではあったが、ダフリのミスショットでグリーンの20ヤードも手前だった。ここから寄せてのパーセーブとなった。
こうしたスコアには現れないミスが「プレー内容は70点と」いう自己採点となったのだろう。それでも2日間続けての60台のスコアである。「そちらは100点ですね」ということで、明日の第3ラウンドを迎えることになった。
第2ラウンドには、プラヤド・マークセンが66をマークして通算8アンダーパーで藤田と並んでの首位になった。明日は、藤田、マークセンが最終組でのラウンドとなる。
「マークセンはショット力が高くて、レギュラーツアーでも素晴らしいプレーをしていました。シニアでも無敵状態であったということは知っています。ただ、このところパッティングの調子を崩しているとも聞いていたのですが、先週のコマツオープンでは、復調気配濃厚だと選手たちが言っているのを聞きました。強敵ですね。ただ、相手のペースに惑わされず、最終ラウンドのバックナインで優勝を狙える位置にいる、というのが自分の考え方なので、明日は、そのための道程としたいですね。もう少しプレー内容の点数を上げていきたいと思います」
ただいまシニアの賞金王争いではトップにいる。スターツシニアの優勝で、藤田には、新たな夢が生まれた。それは「海外の(シニア)メジャー大会への出場」というもの。賞金ランキングへのこだわりも、俄然強くなった。シニアのファンにとっても、願ってもない展開になってきた。
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