風の中での第3ラウンド。P・マークセンが最新の注意を払ったのはドライバーショットのコントロールだった。高い弾道になると、どこにどれだけ流されるかわからない。いつも以上にコンパクトな合うスウィングで低めの弾道で打ち出すこと。濡れた芝生でボールはそれほど転がらない。それを承知で、低く、キャリーを抑えたショットは、ほとんどラフにつかまることはなかった。最終組で戦った藤田寛之が舌を巻いていた。
「あのコントロールされたショットを見せられ続けたら、うまいなあ…と思わざるをえません。安定感抜群ですもん。だから気持ちでは負けないように粘るだけという展開にさせられました」
藤田に1打差をつけてのホール
アウト。マークセンは、「先週から復調した実感があり、自分のゴルフにはっきりとした手応えがある」という。自分のやりたいゴルフができているということであろう。風に流されない重く、低い弾道のショットでフェアウェイをヒットし続けるから、グリーンを狙うショットでも、「とにかくダウンヒルになるパッティングにならないように、しっかりと狙うエリアに止めていけるように計算した」ゴルフが組み立てられている。初出場から3連覇した時の強いマークセンに完全に戻っている。
最終ラウンドに向けてのコメントも「また、今日みたいなプレーをしていきたい」。今大会を終えると、翌日には名古屋からの空路でタイに戻る。母国に大きなお土産を持っていきそうな流れになっている。
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