一番多くのギャラリーに囲まれてのラウンドとなった石川遼、中島啓太、久常涼の組。「ギャラリーの方がたくさんついてくださったので、緊張しました」と久常。「といっても、遼さん、啓太さんのファンでしょうけど、それに便乗して、“いいゴルフをしなくちゃ……”と、気合も入りました」
中島が3アンダーパー、石川と久常が2アンダーパー。十分にギャラリーを楽しませるゴルフが展開された。「本当に、自分も含めて、いいゴルフができたと思う」と石川。「3人ともに調子よくラウンドできることって、あまりないと思うんです。普通は、だれか一人が波に乗っていったり、二人がよくて、一人は取り残されてしまうことが多いでしょう。リズム
もよく、気持ちよくプレーできました」。
そんな中、石川が若い二人のプレーに感心させられたことがあるという。それは「あのラインを読むのが難しいグリーンで、二人ともロングパットの距離感がしっかり合っていたことです。そこは、僕よりも二人の方が上でした。ちょっと刺激されました」確かに二人は長いバーディパットを決めたり、厳しいパーパットを沈めてセーブしたり……。入らないまでも、きちんと“お先に”といえるところまで寄せていた。「それにひきかえ、僕は上って下るラインを打ち切れなかったり、必要以上にオーバーさせてしまったり。ホールアウト後は、そこの調整をしなければいけないな、と思わされました。明日も同じ組み合わせですから、さらにいいゴルフをしてギャラリーのみなさんに楽しんでいただきます」。
トーナメントの前半戦は、それぞれが自分の流れを作れるように自身に集中し、後半の2日間では、サンデーバックナインに向かっての位置取りと、勝負のラウンドに切り替わる。どこで、どんなスイッチが入り、プレーが切り替わっていくのか。この3人なら、ギャラリーはそんな臨場感も楽しめそうだ。
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