堀川未来夢は、日本オープンとの相性がよい。「自分は(スコアの)伸ばし合いというより、我慢して、我慢して、その中でなんとかスコアを作っていくようなコースが好きなので、そういう意味で相性がよいと思われているのじゃないですか。第1ラウンドだって、4アンダーパーというスコアになりましたが、自分の中では“たまたま”という感じなんですよね」
たまたま……でトップタイ発進?
実は、体調面の問題で集中してのボール打ち練習はできない状態だという。「胃が痛くなるんです。パッティングイップスからようやく解放されたと思ったら、今度はドライバーが当たらなくなってしまって。不安なんです」ということで、ドライバーを
手にすることは少ない。飛距離よりもフェアウェイヒットを優先してティーショットでは3番ウッドを使うことが圧倒的に多い。得意のスティンガーショット。低いフェードボールを打ち出してターゲットをとらえていく。パー3の4ホールを除く14ホール中11ホールはフェアウェイヒットした。「長いホールが多いので、ドライバーで攻めていきたい気持ちもあるんです。でも、今の自分では、それをやったらひどいことになるのが目に見えているので、自分のできることをコツコツとやっていくしかない。そう割り切っています」
このあたりが(好スコアは)たまたま……というコメントにつながっている。
16、17番を連続バーディにして3アンダーパーで迎えた最終18番(パー5)。ここも最初は3番ウッドでティーショットするつもりだったが、風がフォロー気味に感じたことで、「“がつーん”と打てば2オンも可能だ」と、ドライバーに持ち替えることにした」。その結果は、プッシュアウトして右林の中。ピンチ。そこから低く打ち出して、ピンまで113ヤード。ピッチングウェッジで木を避けてバーディチャンスを作り、パットを決めた。「確かに結果はバーディでしたけど、自分でピンチを作ってしまってからのバーディですから“たまたま感”の方が強いんですよ」スコアを作ったというより、66というスコアが出ちゃった。そんな感じなのだろう。「たまたま……が何日も続くわけがないので、また明日からはコツコツと今できる自分のゴルフを繰り返していきます」
全てに控えめな首位タイ発進の堀川であった。
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