3アンダーパー、2位タイからスタートした金子駆大が第2ラウンドを終えたのは、夕闇が迫る午後5時過ぎ。5000人近く詰めかけたギャラリーも多くが帰路に着き、最終9番グリーンの周りは人影もまばらになっていた。
この日の金子は前半を2バーディ・1ボギー。後半も2番(パー5)でバーディを奪うと通算5アンダーパーで単独トップに立った。ところが、その後は5番(パー3)、7番(パー4)でボギー。終わってみればパープレーで、トップを1打差で追う7人の3位グループに吸収されてしまった。
「5番のボギーは3パットです。短い(と両手で50センチほどの長さを示す)パットを外してしまって……」それがなければ
トップグループ。もったいなかった? 「いいえ。今日短いパットを外したのはそこだけなので」と、ショートパットのひとつくらいのミスは想定内。まったく意に介していない様子で、迷わず「ここまでは、満足しています」と答える。
「昨日、今日とアイアンの調子が良いので、フェアウェイから打てれば、そんなに大きなピンチにならず、チャンスもつくれるかな。明日も風とか、アイアンの調子とかがありますけど、ドライバーを持つホールは半分くらいで、まずフェアウェイをキープしようと思います。でも、明日は誰と一緒でも、僕はまだペーペーなので緊張するでしょうね」と笑う。
ところが明日の第3ラウンドは、フェアウェイキープのゴルフでは最高のお手本、日本オープンを2度制した稲森佑貴とのペアリングになった。これが金子にとって吉と出るのか。それとも、逆に稲森の比類なき正確なショットやゲームの組み立てに心が揺らぐのか。インタビューの最後に「明日も、おとなしく頑張ります」と語った金子だが、果たして今日までのゴルフを明日も再現できるだろうか。
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