岡田晃平は、まんじりともしないで朝を迎えた。「昨日の夜は、ほんと眠れなかったんですよ。興奮していたんですね。自分ではなんで興奮をしているのかと思っていましが、メディアの方(の取材など)とかインスタグラムでも取り上げて下さったのでなかなか眠れずに……。
でも朝起きた時には体もスッキリしていたので、いいコンディションで今日を迎えられたかと思います」と語った。アマチュア選手として第1ラウンドに首位タイとなり、自分でも満足のいくプレーができて、周囲の反響も大きく、興奮していたというのも無理はない。それでも、第2ラウンドは、攻めて行きたいという気持ちに変わりがなかった。ところが、いざプレーをしてみ
ると、ショットの調子が悪く、なかなかスコアを伸ばすことができなかったという。10番からスタートしていきなりバーディ。でも、次の11番では、ダブルボギーを叩いてしまう。「ティーショットをドライバーで左バンカーに入って、バンカーからレイアップをして残り 70ヤードぐらいでしたが、左奥につけてしまって下りのパッティングをかなりオーバーをして4メートルぐらい。3オン3パットです」と振り返る。
次のダブルボギーでは「何かやっちゃったなっていう感じが……。でもやっぱり日本オープンなのでこういうのは覚悟をしていかないと思ったので、すぐに切り替える事が出来ました。すごくイラっとはしましたけど、それを次のショットで真っすぐ打つ力に変えようと思ってものすごく集中出来たので、今日はメンタルで困った事はなかったです。悪い流れになるのはみんな共通だと思いますが、次のホールでしっかりパーセーブ出来た事が今日のスコアメイクの要因というか、1 オーバーパーで上がってこられた結果かなと思っています」と語った。
岡田の巧みさを見せてくれたのは、6番(466ヤード・パー4)だった。「ティーショットをユーティリティーで打ったら左の林というか斜めになっている木の下にちょうどついてしまって、エッジまでは 150ヤードぐらい。ピンまでは 175ヤード。なかなかアドレスが取れなくて、結構悩みましたがパッと左打ちに変えてそこから、左打ちで打って、100ヤードぐらい飛ばせて3打目が残り 50ヤードだったので乗せて、1パットのナイスパーで終えました。左打ちは得意なんですけど練習の成果が出た感じです。9番アイアンで打ちました。最初は普通に9番で構えていましたが、左にスイッチして番手はそのままで……。昔からバランス感を整える為に左打ちをしていますが最近はちょっとやっていなくて、先々週からやり始めてクラブメーカーに左用の7番アイアンを作ってもらったので左打ちを気持ちよく練習しています」と教えてくれた。
1年先輩の蟬川泰果に言わせると「(ゴルフは)めちゃくちゃうまいです。去年、僕は日本アマで目の前で優勝をゆずる形になって。印象はショットがめちゃくちゃうまい。3日目、自分がどれだけの位置に行けるかでまた回れるチャンスもあるのかなと思うので、いい位置でむかえられればなと思います」と岡田への評価は、実に高い。ドライバーショットは、キャリーで320〜330ヤード飛ばす。松山英樹選手のアドバイスで、もっと高くて大きいボールを打てということで「これまで8割で打っていたものを9割にして、とにかくしっかり振れば、高く飛ぶことを意識しています。アイアンショットも同じ考えです」この日1オーバーパーの71。通算3アンダーパーで1打差の3位タイ。2年連続のアマチュア優勝に十分な射程距離内で残り36ホールに向かっていく。
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