中間の3ボギーを出足と締めの連続バーディで挟み込んだような貞方章男の第2ラウンドのプレー。「出始めがバーディ、バーディでこのままいけるのかな……と思ったんですけど、そうはいきませんよね」。
44歳のベテランは、調子には乗らない。イケイケというモードにスイッチオンさせることもない。地元というより、おひざ元であるコースで、練習ラウンドから自分の本分をわきまえたゴルフをしようと、改めて考えていたという。「無理はしない。大きいタイトルですし、自分は今年シード外なので頑張りたいとは思います。でも、頑張るといってもがむしゃらに突っ込んでいっても、どうなるものではないので、しっかりゴルフを組み立てて、
そこに徹して自分のできることを丁寧につないでいくしかありません。無理せず、落ち着いてやるだけです。幸い、そうやって臨んだ2日間では、いい流れの中でゴルフができていると思います」。
おひざ元ということでギャラリーの声援も多い。「ありがたいです。励みになります。喜んでくれる方がいらっしゃるのは、プロゴルファー冥利につきます。途中で4、5、9番とボギーにしましたけど、集中力が途切れることもありませんでした。応援してくださったみなさんのおかげです」それにしても…と貞方は振り返る。日本オープンへの出場権はなく、予選会から出場にこぎつけた。そして第2ラウンドは、終盤17、18番の連続バーディで締めくくった。もちろん、ギャラリーからの歓声は最高潮に達した。貞方には4人の子供がいて、男の子3人はゴルフをやっている。
後半のラウンドに首位タイで進んだことで、子供たちも応援に駆け付けてくれるのではないかと、密かに期待している。声援は、いっそう賑やかなものになりそうだ。
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