プロ転向3年目で、日本オープン初出場。現状通算3アンダーパーまでの上位10選手のなかでは、20歳9か月の細野勇策に次いで若い、21歳1か月の金子駆大が第2ラウンドに続いて、第3ラウンドもパープレーにまとめ、トップと3打差の7位タイ。依然、優勝争いの一角に踏みとどまっている。
ボギーの数は昨日の3からひとつ増え4(4バーディ・4ボギー)。確かに「出入り」の激しいラウンドになったが、金子は「昨日に比べてアイアンがちょっと、という感じでしたけど、最後のほうは良くなってきたので」と不安材料にはなっていない。それより、ここまでの自分のゴルフに自信を深めたのだろう。「まだまだ可能性がありますし」と、
明日に向けての思いを短く言葉にした。
金子が口にした「可能性」には、「優勝」以外に、ツアーの「来季シード権獲得」が含まれている。彼の現在までの獲得賞金額は700万円弱。昨年の実績から、シード入りとなる65位の目安は1300万円弱。あと600万円ほど獲得できればシード入りが見えてくる。高額賞金競技のこの大会なら、単独7位(630万円)で手に入れられる額だ。
しかし、金子の周囲には、同じくツアー未勝利の20代前半の選手がずらり居並ぶ。トップの平本世中(23歳)を筆頭に、同じ7位タイには岩﨑亜久竜(25歳)、前述の細野勇策、昨年の蝉川泰果に続いて「アマチュア優勝をしたい」と公言する岡田晃平(21歳)がおり、1打差通算2アンダーパーの11位タイにも生源寺龍憲(25歳)などがいる。そこから誰かがアグレッシブに飛び出すかもしれない。「明日も、周りの選手には惑わされず、今日までのゴルフを続けたい」と語る金子だが、果たして周囲がそれを許してくれるだろうか。
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