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【水巻は2打差2位の好位置にも「ボロボロだった」とため息】 |
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第3日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi / Akihiro Ueda |
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水巻善典は、ホールアウトしてスコアカードの提出を済ませると、ひと言「いやー、今日はひどかった」とため息をついた。スコアは69。通算8アンダーパーで室田淳に次いで2打差の2位で、明日の最終ラウンドを迎える。にも関わらず、何がそんなにひどかったという印象が水巻を襲ったのだろうか。
「ボロボロでした。例えば、スイングにしても上半身と下半身のバランスが悪く、どうしても下半身の動きがやや悪い。それは、メンタル面でも、ショット面でも、そういった、ほんの少しの誤差がゲームを苦しくしてしまったんですよね」。
その感覚的な誤差が、直接的なショットに表れてしまう。
「例えば4番ホールで、残り115ヤード
からのウェッジでのショット。当然、そのショットの誤差は、悪くても2~3ヤード範囲内なんです。いつもなら、ね。でも、今日は、それをダフってグリーンに乗らずなんです。或いは、13番ホールで、残り134ヤードでないと、今日のピンの位置では寄ってくれない。それが136ヤードになる。こうなると、ピンから離れてしまうわけです。すると、今度は、難しいパッティングが残ってしまう。 ショットで突っかかったりすることが、自分の中では目立ったわけで、結果的に69のスコアなんですけど、気持ち的には、そういう感覚で捉えられないわけです」。
とりわけ、日本シニアオープンは、日に日に、難しいポジションにカップを切る。難しくなればなるほど、グリーンのどこに落とすかという方向性と狙った距離範囲内に落とせるかという精度を要求される。それが、まずパッティング攻略の条件になるからだ。
前半、2バーディ・1ボギー。後半の10番でいきなりイーグル。「手前に落としてスーッと、というイメージでしたけど、そのイメージ通りのショットが 打てたから、かなり寄ったのかなと思ったら入ってくれていました」。しかし、その後なかなかスコアを縮めることができなかった。逆に、15番でボギー。いやなムードで終盤の3ホールを迎えることになった。
その17番。パー3でバーディがきた。
「いや、実は、ショットが右に外れてカラー。そこから2打目をパターで打とうとしたときに、テレビのクルーが本部とやりとりしていたんでしょう ね。ハイ! とか返事をした声が、急に聞こえてきたんですよ」。
水巻は、仕切りなおした。その間合いが良かったのか、それを沈めてバーディとなった。「たぶん、レギュラー時代だったら、ニッと睨みつけたりして、少し動揺して(笑)って感じだったのかも知れないけど、あのとき、不思議に、そういうふうな感情にはならなかったんですよ。あ、これは、やめろ(仕切りなおししろ)ということなんだと…もう一度ラインを読んでストロークしたら、見事に入ってくれました。ありがとう、ですよね(笑)」
水巻をこういう気分に変えてくれた背景には「やっぱり、鳴尾(GC)にお世話(所属)になってから、練習環境だけでなく、メンバーのみなさんが家族的に接してくれていますしね。それに、小林正則(2013年日本オープン優勝)とか、教えている学生、研修生、若手プロたちも、いい感じで成長して頑張っていますからね。そういう僕の周辺の環境も凄くいい感じなんですよ」と言った。
さて最終ラウンドに向かって、室田選手と2打差ですね?という質問に「追われるよりも、追うほうがいいですよ。いまの室田選手は、シニア界のジャンボさんですから、それは追っかけられたら自分のゴルフがめちゃくちゃになりますからね」。水巻は「あとは、運をどう味方にするか。どう使わせて頂けるか」だと言った。
最終ラウンド、水巻のゴルフに、幸運が舞い降りるか。
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