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【通算-6で3位入賞の永井花奈が堂々たるローアマチュアに】 |
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第4日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Y.WATANABE / G.KOBAYASHI |
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堂々たるローアマチュアに輝いたのは、永井花奈だった。全体で優勝したテレサ・ルーと2打差の単独3位。脅威の高校2年生である。最も難しいと言われる4番、428ヤード、パー4では、第2打を直接カップインさせるイーグルを奪った。「まさか入るとは思っていなかったんです。打った瞬間に、いい感じだったので、(グリーン上のピンに対して)いいところにはついているな、という感触はありました。私のところからカップは見えていなかったので(結果を見ずに)フィニッシュの後、目を離したんです。そしたらキャディさんが、消えたよ、といったので、ビックリしました」パー4でのイーグルは、初めての経験だった。「これまでホールインワン
1回。パー5でのイーグルが2回しかないんですよ(笑)」と明るい笑顔で語る。その笑顔は、確かに高校生の可憐さと初々しさが漂ってくる。
「(今日の流れでは、このイーグルは)すごい効いていると思っています。でも、しばらく(数ホール)は、予想外に落ち着かないと言うな、フワフワした感じが消えませんでした。あの4番ホールは、難しくて、なんとかパーを獲ることが目標でやってきたので、ほんとに嬉しいです」。
9番でボギーを叩くも、前半を1アンダーパーの35でターンした。そのころ、上位戦線は混沌としていた。スコアがめまぐるしく動き、1つボギーを叩けば大きく順位が入れ替わる情況だった。10番(パー5)。永井は、3メートルの距離を入れてバーディ。通算6アンダーパー。
「全体を通して振り返れば、冷静にプレーができていたと思います。雨は、想定内でしたが、もう少し悪天候かなと予想していたんです。実は、プロの試合で4日間72ホールは、初めてのことなんです。そう考えると、今までで一番(体力が)もったかなと思います。ナイスショットの確率が、高くなったと思います。例えば、イーグルを奪った4番ホールの第2打。残り190ヤードで右からのアゲインストだったんです。そこで5番ウッドは、ギリギリ距離になるんですが、いままでだったら体力不足で、きっとあんなボールは打てなかったと思うんですね。ですから相当とはいかないまでも、確実に体力がついてきていると思います」。
永井の弱点は、スタミナ、体力面の脆弱さだった。今年、JGA前期女子ナショナルチームの一員に選ばれたが、そのときの体力テストやトレーニングでは、ほかの選手と比べて劣っていた。「自分からみても、ぜんぜんダメだと感じました。それもトレーナーをつけてのトレーニングを始めたきっかけだったんです」。1年後輩には、勝みなみがいる。「そうなんです。ちょうど私の同年代が、薄いといわれていたんですね。それも悔しくて、頑張ってみようと……」
中学を卒業して、日出学園の通信教育を受けるようにした。しっかりと練習時間がとれるからだ。でも、1年目は、ちょっとダラけた。「(無駄な時間が)もったいない。これじゃ通信教育を選んだ意味がないと思って、みんなが学校に行って授業している時間と同じように自分は練習しようと。朝7時に起きて、家族と一緒に食事をして、あ、うちでは、朝ちゃんと食事しないと学校に行かせてくれなかったんですよ。昔から、ごはんはしっかり食べろって言われて育ちましたから(笑)。で、9時ごろから練習や、予約があればトレーニングという日々にしたんです」。
永井は、ローアマチュアよりも、むしろ上位、できれば優勝を目指してプレーしていたと言った。「イーグルが出て6アンダーパーになったからといって、ローアマチュアを目指していたら、これほど粘りのゴルフはできていなかったと思います」と永井は振り返る。彼女は、一人っ子だ。「そうなんです。だから将来の人生設計を考えると、両親がいなくなって、私一人でずっと生活して死んで言うのが嫌だな(笑)って思うと、やっぱり早く結婚したいかな(笑)。そう30歳ごろには……それまでにプロ転向して、いっぱいお金を稼いで、両親が投資してくれた分をお返しして……ガハハハ(笑)。いまは一生懸命練習して、活躍して、おばあちゃんも、5年前から、もう死ぬもう死ぬって(笑)言っているので、いいところをいっぱい見せて……ガハハハ」と、あどけない笑顔で将来のプランも語ってくれた。
ときおり見せるあどけなさと、高校2年生とは思えないゲームマネージメントやゴルフに対する考え方。その入り混じった永井花奈のキャラクターが、これから日本の女子ゴルフ界に大輪を咲かせてくれるのだろうと思う。
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