ディフェンディングチャンピオンのチョン インジは、メジャートーナメントのエビアン選手権で優勝した次戦が本選手権となった。
出だし1番でボギーを叩いた後、5、7番とバーディを奪って、まずますのスタートを切った。ところが、10番でダブルボギー、11、12番で連続ボギーを叩いて失速し、結局、前半35、後半が40の75で第1ラウンドを終えた。
「前半は、調子もよく、いいフィーリングで回れたのですが、後半の10番で、4パットのダブルボギーをしてしまう、それを引きずる形になってしまいました」と悔しがる。昨年5月のワールドレディースで優勝、さらに、7月の全米女子オープンにも初出場、初優勝して一躍
脚光を浴びた。その勢いのまま昨年の本選手権にも初出場、初優勝を果たしたのである。
彼女の強さは、そのショットの精度、スウィングの完成度もさることながら、ゴルフ脳の卓越さにも注目したい。例えば、メジャーに強いのは、何故?という質問に「ひとつは、メジャーならではのセッティングに対して、自分がどうすれば、自分の良さを発揮できるかを考えます。
そして、14本のクラブセッティングについても、自分の特性や距離によって、どういうセッティングが相応しいかをしっかりと考えて準備します。ときには、ウェッジを1本抜いて、ユーティリティーを入れるとか、その逆にするかとかですね。ですから、得意クラブを決めつけるのではなく、14本以外にも、自分に必要な番手を含めて、すべてうまく使えるように練習しています」と語っている。
「でも今日の反省は、やはり10番で4パットしてしまったことが、頭にこびりついてなかなか離れなかったことですね。
今後は、そういうことがないようにしていかなければダメですね。ドライバーショットもアイアンも調子は悪くなかったので、ただ1点の問題点だけだと思います。雨の影響ですか?いえ、今日のスコアは、雨の影響ではなく、ほか(10番の4パット)のところに原因があるだけです。
今日の結果は、良くなかったのですが、日本の方々の声援を聞きながら楽しくプレーできたので、明日以降もその声援をチカラにして3日間、プレーしたいと思います。まだ、3日ありますから……」とコメントするチョンインジ。その言動やプレースタイルも含めた立ち振舞に女王らしさの風格があった。
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