森田遥の3アンダーパーをトップに第1ラウンドをアンダーパーでホールアウトした選手は15人。1打差の2位タイが3人、1アンダーパーの5位タイが11人と混戦の幕開けとなった。5位タイまでの15選手の中で5人がアマチュアだった。
全体の2位タイでアマチュアのトップに立ったのは高校1年生の長野未祈だ。最終予選を突破しての本選出場だった。「目標は2日間をパープレーでまとめることと予選突破です」と言ってこの日を10番からスタートしていった。11、12番を連続バーディ。16、17番を連続ボギーで、前半の9ホールは目標どおりのパープレーだったが、後半にはいると、5、6、7番の3連続バーディで一気にスコア
を伸ばした。8番を3パットのボギーにしたのは悔やまれるが、2アンダーパーフィニッシュは、堂々の2位タイであった。
163センチの身長で、下半身の強さを感じさせる安定したスウィングが目をひく。父親の勧めで小学5年生からトレーニングを始めている。階段の上り下りから中学生になると登校前に自宅近くの坂道を利用しての100mダッシュを5本と30分のランニングを日課としてきた。このトレーニングは、いまでも欠かすことなく続けているという。下校後は、2時間から2時間半のボール打ち、さらに帰宅してから30分のパッティング練習というのがルーティーンになっているそうだ。安定したスウィングは、こうしたトレーニング、練習の賜物であろう。
憧れの選手がいる。フィル・ミケルソンとチョン インジ両選手である。練習ラウンドのとき、インジと出会うと、「一緒に写真を撮らせていただき、サインももらいました」と、照れながら明かした。このあたりは、まだあどけなさが残る15歳だった。「ボギーを叩いたあとにバーディでバウンスバックする率が高いと思います。めげないところが、取柄だと自分では思っているんです」
連続ボギーのあと、1番にターンしてからの3連続バーディというゴルフは、長野の持ち味が発揮されたものであろう。
1アンダーグループには、佐渡山理莉、畑岡奈紗、髙橋彩華、吉本ここねの4選手が名前を連ねた。佐渡山はナショナルチームのメンバーで沖縄県の名護高校の1年生。今年の日本女子アマチュアゴルフ選手権では5位になっている。畑岡は日本女子アマチュアゴルフランキング1位で全米女子アマでベスト8入りしたほか、メキシコで開催された世界女子アマチュアゴルフチーム選手権に日本代表として出場するなどの実力者だ。髙橋は、強豪ひしめく今年の日本女子アマチュアゴルフ選手権の覇者として日本女子オープンの舞台に立った。
今年の日本女子オープンでは、優勝争いとローアマチュア争いが同時進行で行われるのであろうか。
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