1番、ボギーのあと、3、4、5、6番と4連続バーディを奪って、通算5アンダーパーで単独トップに立った鈴木愛。このまま突っ走っていくのかという勢いだった。が、9番でボギー。さらに12番では、トリプルボギーを叩いてしまった。この時点で通算1アンダーパーに落とした。いったい鈴木に何があったのだろう、と首をかしげた。ホールアウト後、メディアに囲まれた鈴木は、まるで半べそをかいたような表情で「もう、どうにかしてくださいよー」と嘆く。半べその原因はドライバーショットだった。
「朝の練習のときから、不安はあったんです。ショットが左から左へ行ったり、ちょっと不安で、フェードで打ってもフェードにならなかっ
たり、恐る恐るだったんですよ」それでも、4連続バーディのときまでは、うまく誤魔化せていた。ところが「9番ホールでアイアンショットのミスがあってボギー。それからあとは、ドライバーもアイアンも思うように打てなくて……なにをやってもうまくいかないんです」と、泣き声になるような声だった。
12番、ティーショットを左の池。打ち直しは、ライも悪く打てる状態ではないと判断して、ティーインググラウンドまで戻って3打目を打った。4打目がグリーン手前。5打目でようやくグリーンに乗った。そこから2パットでトリプルボギーの7。
「どうやっても修正できる術がないんですね。15番からは、全部ドローで攻めていくと決心してやったんですけど。明日は、フェードで打つか、どうするかまだわかりません」と、暗中模索の状態だった。
それでも、通算1アンダーパーで4位タイ。首位とは4打差だ。「スコア的には、上位にいるので、優勝チャンスはあると思います。でも、いまの調子ではショットが全然良くないので、これから練習してショットがよくなれば、アンダーパーで回れるんじゃないかと思います」と言って足早に練習場に向かった。深い悩みの渦に入り込んだ鈴木にとっては、いい意味で、ケセラセラという居直りが必要なのかも知れない。
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