「スタート前の自分のショットなどの調子だと、3アンダーパーはいきたいな、と思っていたんですけど……」と悔しがる堀琴音は、1バーディ・3ボギーで、通算3アンダーパー。首位のアマチュア長野未祈とは、2打差の2位タイで最終ラウンドを迎えることになる。
パッティングは、悪くないのに、どうしても決まりきれない。ラインどおりに打っているのに入ってくれなかったり、ラインが合わなかったりと、どこか噛み合わない。その微妙なタッチの違いは、プレッシャーからなのか、それとも単にツキがなかったのか。「5番でボギーをしたあとの8番で、7メートルのフックラインを決めてバーディを獲ったときは、よし行けるぞ、と思ったん
ですけどね。次の9番で2メートルのバーディパットを外してしまって、そこから決めきらなかったです」次にスコアが動いたのが、15番のボギーだった。
それでも、堀は、結果は結果と受け入れている。最終18番のボギーを除けば、決して悲観するスコアと順位ではないからだ。タラレバを言うならば、18番をパーで終えれば、首位と1打差。明日に向けて勢いがあるまま夜を迎えることになるはずだった。
「悔しいですね!」と唇を噛み、そして最後の3メートルのボギーパットを決めて、ナイスボギーとギャラリーから叫ばれたときには「とても恥ずかしかったです」と言った。
第1打で、初めて堀は、それまで気にならなかった左フェアウェイサイドを長く占める池が、目についた。まったくそういう障害物を意識せずに打っていたのに、この最終ホールに限って、目に止まったのである。そして、堀の打球は、その池に向かって飛んでいってしまったのだ。「その時点で、頭が真っ白になっちゃいました」と、顔を赤くして言った。打ち直しの第3打は、グリーンをオーバーして、深いラフへ。そして第4打が、ショートしてピンから3メートル手前。それを見事に沈めたのだから、ナイスボギーに間違いないのだけれど、やっぱり「恥ずかしい」ナイスボギーだった。それは、ティーショットで、初めて気になった左の池など、自分らしくないゴルフをしてしまった結果だから、恥ずかしいのだろう。
「でも、まだ望みは十分ありますからね。過去は過去。過去には戻れませんから、明日、やるだけです」と言って締めくくった。
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