チョン インジが、10番でバーディを奪って、通算2アンダーパーとしたときは、このまま優勝争いの渦の中に入りこんで来るのではないか、というムードが漂っていた。ところが、今日のインジは、パッティングが思うように決まらなかった。
13番でボギーを叩き、攻撃の出鼻をくじかれた。それでも、16番でバーディを奪ったときは、めずらしくインジが、ガッツポーズをした。通算2アンダーパー。まだチャンスはある。難しい残り2ホールで、ひとつ、できれば連続バーディを奪いたい。その17番のティーショットは、左のつま先下がりの傾斜。深いラフに入った。刻むという選択肢もあっただろう。
それでも、インジは、果敢にグ
リーンを狙った。そうしなければ、世界のメジャーで勝ちを奪い取ることができないことを知っているからだ。勝負をかけた。残念ながら、インジの第2打は、グリーン右サイドの斜面に落ちた。難しいアプローチは、ピンをオーバーし、それを外してボギーとした。
インジは、それでも諦めていなかった。最終ホール。2段グリーンの下段。右サイド。手前には池。もちろん池に向かって下っているグリーン面。インジは、ピン奥3メートルにつけた。それを入れれば、通算2アンダーパー。できるかぎりのことをしようと、その距離を狙ったがわずかに外れて、結局パーとし、通算1アンダーパー、4位タイで終わった。
「振り返れば、切りがないことです。第1、第2ラウンドのスコアが悪く、皆さんの期待に応えられなかったのですが、日本のファンの皆様のお陰で、最終的にここまでスコアを上げることができました。もったいない気持ちもありますが、悔やんでも仕方ないですし、そういうタイプの人間ではありません。ただ、前半2日間よりは、ショットも良くなってきていますので、それは満足しています。(アマチュアの畑岡選手の優勝については)実は、彼女のことはよく知っています。お父さんとは、昨日も話しましたしね。TOTOジャパンクラシックには、応援に来てくれると話していました。
日本にも、強い選手が多くいますし、またさらに増えた気がします。ゴルフのとても強い国だと思います」
チョン インジの4日間のプレーが、終わった。優勝こそ逃したけれど、ギャラリーにとっては、多くの想い出を残してくれたと思う。
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