3年連続出場となったアダム・スコットは、松山英樹、石川遼との同組ラウンドを楽しみにしていた。1番ホール。3選手は、盛大な拍手でティーインググラウンドに迎えられた。すでにグリーンまでぐるりとギャラリーに取り囲まれていた。その光景、雰囲気をスコットは「(世界の)メジャー大会と遜色ない」と口にした。
大ギャラリーの輪の中にショットを打ち出す。ひと際大きな歓声が湧く。1番で、いきなりピン1メートルにつけるファインショットが飛び出した。またまた大歓声。それが、悲鳴に変わるのに、それほど時間を必要としなかった。バーディパットは、カップに触ることもなくはずれた。これが、この日のスコットのパッティングを象徴
することになる。ショットは好調なのに、パットが決まらない。ピンチでは、アプローチショットでパーセーブできそうな距離に寄せるのだが、これも沈めることができない。
「スコア(76)が物語るように、タフな1日になってしまった。こんな日は、スコアメイクするためのパッティングが重要なのに、それが決まらずに厳しいスタートになってしまった。ギャラリーのみなさんにたくさんのバーディを見せることができずに残念です」
同様に石川も5ボギー。それが、そのままスコア(75)になってしまった。「アダムと英樹と一緒にラウンドできて、本当に楽しかった。このままずっとやっていたいと思うほど、楽しい時間でした。ただ、英樹しかバーディがとれなかった。自分たちで難しいという雰囲気を作ってしまった」
両選手とも反省の弁が先に立った。第2ラウンドのプレーに話を向けると、また似たようなコメントになった。
「明日は、アンダーパーで回らなければならないタフな1日になると思う。徐々に調子を上げていけば、まだ優勝するチャンスはある。今日、うまくいかなかった点を今晩振り返って修正し、明日に臨みたい」(スコット)
「ラウンド終盤になってドライバーショット、アイアンショットともに良い感じになった。それを明日への好材料にしたい。こんなに素晴らしい環境のなかでプレーする楽しみをギャラリーのみなさんと共有できるようなゴルフを展開したい」(石川)
両選手の第2ラウンドは、今日同様に松山を加えての3人で朝7時35分に10番ホールからのスタートとなる。第1ラウンドをノーバーディに終えた分だけ、明日はバーディの大量生産でギャラリーを楽しませることを期待しよう。
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