そこかしこから歓声と拍手が聴こえる。第3ラウンドは、特に歓声の回数が多かった。松山が5連続バーディ。片山が、11番でイーグル。12、13番をバーディの連続。H・W・リューも、1番トリプルのあと、6、8、12、13番でバーディ。そして池田勇太も、13、14、15、17番とバーディをもぎ取った。前半、2バーディ・2ボギーから一気に浮上して通算3アンダーパーで、首位の松山とは1打差の2位につけて第3ラウンドを終えた。
「スコアボードがずっとなかったので、自分がどの位置にいるか解らなかったけど、あちこちで歓声が聴こえるから、あ、誰かバーディを獲ったなということは解っていました。誰のバーディかは解らな
かったけど、みんな頑張っているなぐらいのことは、解りましたよ」と、グイグイと迫りくる気配、緊張の空気感が、特に後半の9ホールのプレー中、どの選手にも伝わっていたはずだ。
池田は、3番でボギー。6番でバーディ。8番でボギーと流れ的には、まだまだチグハグなスタートだった。それが9番でチップインバーディを奪ったことで、悪い流れから「気持ち良い流れ」に自分を置くことができたという。
「それでも、バーディチャンスを逃しているんですよ。10、11、12番と外して、外して、外してパーという感じだったからね」と池田が言う。今日の池田は、それでも自分の怒りやイライラで、ゲームの流れを壊すことがなかった。13番で3.5メートル、14番は2.5メートル。15番でも50センチを入れて、3連続バーディを奪い取った。
「いやね。12番を終わったところで、20分ぐらい(前が詰まっていた)待たされたんですよ。その時間帯が、切り替えられるのに良かったのかもね。その間、ギャラリーの人たちと話したりして時間を潰していましたよ(笑)」と語った。
17番で3メートルを沈めて通算3アンダーパーで1打差の2位。凄く、いいムードで優勝争いの中までたどり着いている気がするんだけど?と聞くと「でしょう?ショットも悪くないし、いい感じでこれていますからね。あとは、最終ラウンドに、このままの精神状態でプレーできればね。気負わず、焦らず、自分から流れを壊さずで、このまま、このままの調子と精神状態なら!」と、最終ラウンドの優勝争いがワクワクするようなコメントで締めくくった。
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