JGAナショナルチームの比嘉一貴(東北福祉大学3年)が、第3ラウンドにマークした66の好スコアを生かして初のローアマチュアの栄誉に輝いた。ローアマチュア争いでは、2番手の中島啓太、今野大喜に8打差をつけて迎えた最終ラウンド。比嘉は、ちょっと複雑な思いを抱いていた。
「8打差あれば大丈夫だろう…という気持ちと、8打差をひっくり返されたら格好悪いな…という気持ちが絡み合っていました」
結果は両選手に6打差と、わずかに詰め寄られたが、危なげない逃げ切りだった。終わってからは、胸をなでおろした。というのも、今大会、先輩である松山英樹に「ローアマを獲れ。約束だぞ」と迫られ、第2ラウンドを終えた時には
、沖縄さらに大学のダブルで先輩になる宮里優作の父の優氏に技術的なアドバイスを受けていた。スウィングに迷いがあった。それを宮里に相談したところ「“動画を送ってこい”といわれ、送信したところ、すぐにチェックポイントと修正方法をアドバイスしてくれました。第3ラウンドの好スコアは、そのアドバイスのおかげでした」
今年の日本アマチュアゴルフ選手権では、プレーオフで亀代順哉に敗れて2位。日本学生ゴルフ選手権でも追い上げ届かず7位に終わった。そのリベンジを日本オープンで果たした格好になり、松山との約束も守れた。表彰式で優勝者の松山とローアマチュアの比嘉が並び、がっちりと握手を交わした。
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