2016年度(第26回)日本シニアオープンゴルフ選手権が15日、千葉県印西市の習志野カントリークラブ キング・クイーンコースで開幕する。
例年の10月末から開催日程が9月に変更となった本選手権には、これまでの108名から18名増員の126名の選手が出場し、4日間72ホール・ストロークプレーで雌雄を決する。
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注目は、今季シニアツアー2勝を挙げ、賞金ランキングトップを走る崎山武志。シニア入り以来、本選手権優勝に近い選手と言われながら、過去3度の出場でベスト10フィニッシュは一度もないなか、「自分でも獲りたいと思っています。みんなからも期待されているようで、良いように解釈しています」と、メジャータイトルへの意欲は隠さない。ただ、「獲りたい、獲りたいと思うと自分のゴルフが出来なくなるので、自分の持っている以上のものを出そうとは思わずにプレーできればいいじゃないかと思っています」と、入れ込み過ぎないように自制もしているし、「コースは素晴らしい。10番以降は距離もあって我慢比べになる」と、頂への険しい道のりも覚悟している。
「ここ何試合かアメリカや海外メジャーに行っていて、疲れもありますが、もう大丈夫です」と、鍛え抜いた強靭な身体を誇る崎山。その言葉通り、練習ラウンド後もドライビングレンジで最後の調整に勤しんでいた。
崎山と同じく今季2勝で賞金ランキングでは崎山と約300万円差で3位につけている室田淳。本選手権3度目の優勝で崎山を捉えたいところだが、「コースとの戦いですからね、メジャーは。コンディションは最高。難しすぎですね」と、ナショナルオープンのセッティングに警戒を高めている。「ティーショットでフェアウェイに置くこと、これが一番大事。グリーンもアンジュレーションがあるので、良いラインに乗せることです」2005年大会の初出場の際に6位タイになって以降、昨年まで優勝2回、2位が5回、4位が3度と一度もベスト5を外れたことが無い無類の強さを見せる室田の攻略法を明かした。「明日から精一杯頑張って、目標は優勝争いに残ること。優勝には運も必要ですからね」と、優勝候補筆頭の期待をかわしてコースを後にした。
今年シニアの年齢を迎え、本選手権初出場の鈴木亨は、「緊張もあり。ワクワクもあり」と静かに語る。習志野カントリークラブは、サントリーオープンに「6回ぐらいは出場したけど…成績は良くなかったので、記憶は消したい」と決して得意なコースではないという。「10番以降は距離もあってラフも深いし、堪えていくしかない。バーディを獲れるホールが無いから、前半でなんとかして…」と、新たなイメージを植え付けようと必死だ。不安を抱える鈴木だが、本選手権を制したい理由が3つある。1つ目は、「習志野カントリークラブは、自宅から1時間くらいのところで地元」という地の利。2つ目は「息子がキャディをしてくれる」こと。そして3つ目は、「来年の日本オープンが岐阜関CCで開催されるので。自分が育ったところなので、日本オープンには是非出場したい。そのためには、日本シニアオープンに優勝することが必要だから」と家族、地元、故郷のために、初出場初優勝を心に誓っている。
今年、ただ一人連覇の権利を持つのが、ディフェンディぐチャンピオンの平石武則。「あれから1年…あっという間でしたね」と過ぎ去る時間の速さに驚きを隠せない。しかし、積み重ねた時は、「どこにいっても“おめでとうございます”といっていただいて。その分、めったなことは出来ないなと」メジャータイトルホルダーとしての自覚を醸成させた。「連覇は自分にだけしかチャンスはない」という自覚はあるものの、「このコースは長いですね。。パー4で2打目でグリーンに届かないところが3つ…4つあります。かたくフェアウェイに置いていって。届かないからね」と、昨年大会を制した原動力であるショットの正確性に連覇の望みをかける。「恥じないように、いいゴルフがしたい」メジャータイトルの重みを背負い、平石への連覇への挑戦が明日始まる。
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