2020年度(第30回)日本シニアオープンゴルフ選手権競技
競技会トップ コース紹介 歴史・過去の大会 オープンへの道のり ギャラリー 協賛・役員 JGA HOME
sponsors
競技会トップ
フルリーダーボード
ホールバイホール
ホールサマリー
ホールロケーション
組合せ・スタート時刻
気象状況
競技報告
出場選手
競技概要
観戦案内
TV放映
フォトギャラリー
大会のみどころ
主な記録
本選競技日程
JGA HOME
NHKで全国生中継予定
FacebookFacebook
Championship Reports
競技報告
【首位を守った寺西明「鳴尾では5打差は全くわかりません」と気を引き締める】
第2日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Y. Watanabe
寺西明は、出だしの1番でいきなりボギーを叩いた。普通なら前日にノーボギーの5アンダーパーで回っているので、がっくりと肩を落とすシーンである。
でも、寺西は違っていた。「こんなもんやろ。ボギーは出るコースだし、今日は耐える日になるかな」と思っていた。
確かに、その後「耐えて耐えての連続でした。このままじゃ、80点(スコア)はいくな、という内容でした」と言った。

2番から10番までの9ホールで、1パットのパーで凌いだのが、5ホールあった。チャンスは、ほとんどなかった。寺西にとって「最高の薬。励み」になったのは、11番ホールのバーディだった。下り傾斜の3メートルのスライスライン。ボールで1
個半曲がると読んだ。「それが、強く打ったわけでもなく、自分のタッチで入ってくれたことが、80を叩かなくて済んだ」ターニングポイントとなった。「あのバーディが励みにもなったし、少し冒険してみようかという前向きな気持ちになれました」と語った。
「それもこれもアマチュア時代にこのコースで試合をやらせて貰ったり、厳しいセッティングのコースでプレーさせてくれたことが僕の経験値の中に入っていますので、ほんとに助かっています」という。
「鳴尾が牙をむいたら耐えるしかありません。100年という歴史だけでなく、コースが進化しているのに驚きです」寺西の進化と言うのは、別にコースを改造したりということではなく、コースやグリーンのメンテナンスや木々の伐採などで「なんか明るく感じるんですよね」と声が弾んだ。

通算6アンダーパーで首位の寺西。2日間通算で最下位の選手との差が、なんと36ストローク。この日ワーストスコアは、21オーバーパーの91。けれども、この鳴尾のコースは「全ホール、ボギーと思っても不思議ではないコース」と小山内護が言うように、一度、自分を見失ってしまうと、奈落の底に突き落とされる。
確か、スコットランドのリンクスコース、ターンベリーの5番ホールだったと思う。そのホールの愛称が「フォン・ミー・オート(私を見つけて)」という名前だった。リンクスでプレーしていると、ともすると自分を見失ってしまう。それは過酷な自然とコースとの闘いを表しているものだ。終盤、篠突く雨の中でのプレーという条件が悪いなかで、寺西は、しっかりと自分を見失わずに18ホールを闘い終えた。「6アンダーパーで、2位が1アンダーパー。これはまったくわかりません。20打差ぐらいあれば、勝てる自信はありますけどね(笑)」という寺西の言葉も、このコースでは、納得できる。

その他の記事はこちら
戻る