「2020年度(第30回)日本シニアオープンゴルフ選手権」は19日、兵庫県川西市の鳴尾ゴルフ倶楽部で第3ラウンドを行った。美しい青空のもとでスタートしたムービングデー。しかし、上位陣は鳴尾ゴルフ倶楽部に潜む悪魔と女神に翻弄される。通算6アンダーパーで首位スタートの寺西明は、出だしから無難にパーを積み重ねたものの4番(パー3)でティーショットのミスからトリプルボギーを喫し、首位争いは混迷する。
その後5番でバウンスバックを決めたものの、9番ではダブルボギーと前半で4つスコアを落とした寺西に迫ったのは、5打差2位タイにつけていた岡茂洋雄。岡茂は前半を3バーディ・2ボギーにまとめて首位タイに並ぶと
、7打差7位タイスタートの川岸良兼が14番でイーグルを奪取しトップに肉薄する。1ホールごとに目まぐるしく変わる首位争いのなかで、寺西が粘りを見せる。11番のバーディに続いて14番(パー5)でセカンドショットがピンを刺し、起死回生のイーグル。最終ホールでパーパットを外したものの、この日1イーグル・2バーディ・1ボギー・1ダブルボギー・1トリプルボギーの72でホールアウト。スコアを2つ落としたが、通算4アンダーパーで単独首位を守り、本選手権初優勝に王手をかけた。
2打差の2位タイには川岸と岡茂。さらに1打差の4位タイから藤田寛之、篠崎紀夫、鈴木亨が明日の最終ラウンドで逆転を狙う。首位と5打差に9人がひしめく大混戦となった本選手権。明日の最終ラウンド、創立100周年を迎えた鳴尾ゴルフ倶楽部の18番グリーンで優勝杯を掲げるのは誰になるか。
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