本選手権に出場したアマチュアは14名。そのうち、後半のラウンドに進んだのは、木田正彦と金子光規のローアマチュア経験者2人と、2019年に本シニアゴルフ選手権4位タイの円谷繁の3人。この3人によるローアマチュア争いは、第3ラウンドをパープレーでしのいだ木田が金子に9打差をつけて最終ラウンドをスタート。秋晴れの中、木田は前半を1バーディ・2ボギーと粘りのプレーで金子との差を広げると、後半も3バーディ・1ボギー・2ダブルボギーの37にスコアをまとめ、この日3オーバーパーでホールアウト。通算12オーバーパーで全体の28位タイとなり、2017年大会以来、2度目のローアマチュアを獲得した。現在、関西で暮ら
す木田は、「鳴尾ゴルフ倶楽部の難しさも知っていますし、名門ですから、是非この舞台に立ちたかった」と当初は出場資格がなかったが最終予選からの繰り上げで得た憧れの鳴尾ゴルフ倶楽部での舞台で、大きな結果を残した。「アマチュアの試合で2度ほどプレーをさせていただいたことがあり、どこが難しいのかはわかっていました。でも、それがわかっていても、鳴尾の場合は罠にハマるので、慎重にプレーしていました」と、表情を崩す。
今年で57歳になる木田は、「まずは身体に気をつけて。若い人の手本になるようなゴルフが出来たらいいな」と控えめに語る。しかし、その視線の先には、もちろん来年の日本シニアオープンが待っている。鳴尾ゴルフ倶楽部での日本シニアオープンは、2度目のローアマチュア獲得という嬉しさと憧れの場で4日間プレーした充実感とともに、「来年に向けて気合を入れて練習したい」と新たな決意を木田の心に刻んだ。
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