シニアルーキーの片山晋呉は、腰に爆弾を抱えながら戦っている。トレーナー同伴で針、灸、マッサージと「てんこ盛りのケア」をしてコースに出ている。「日本オープンのタイトルを持っているだけに、日本シニアオープンにも勝ちたいという気持ちが強い。やっぱり両タイトルをつかんでおきたいですからね」
熱い思いを胸に第1ラウンドは10番ホールからスタートした。前半9ホールは1バーディ・1ボギーと静かな流れの中にいた。その流れが勢いを増したのは4番(パー3)ホールからだった。ティーショットをピンそばにつけてパットを決めると、6番(パー5)と距離の長い7番(パー4)と連続バーディを奪い、この日3アンダーパーでの
ホールアウトとなった片山は、早くも残る3日間を見据えていた。
「第1ラウンドとしては上々のスタートと言えるんじゃないですか。残る3日間が見えるようになりましたからね。まずは、最終ラウンドのバックナインで優勝を狙う位置にいられるようにアンダーパーを積み上げていくこと。ギックリ腰も、痛みが治まり安定した状態であると思えるので、徐々にペースを上げていきますよ」ゆとりのある語り口調と、難しいコースセッティングであるほど強さを発揮してきた自信が、初出場初優勝への期待を膨らませる。
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