生まれも育ちもタイのプラヤド・マークセン。暑さには強いと思われがちだが、実は、そうではなかった。特に日本の暑さは苦手だという。「カラッとしていなくて、ジトーっとしていて、その上、異常に暑いからゴルフをするのがキツく感じてしまう。特に今日は暑かった」。
最終組でちょうど正午のスタートだった。いつもならドライビングレンジでボールを打ってからスターティングホールに向かうのだが、この日は練習をパスしてしまった。スタートから5ホールは連続してパー。6番(パー5)で初バーディを奪うが、続く7番はボギー。8番をバーディにするも9番でまたボギー。バックナインに入って10、11番と連続バーディを奪取して、
いよいよ流れに乗るのかと思われたが、いつものマークセンではなかった。12番でもまたボギーを叩き、さらに16、17番の連続ボギーで、この日はついに1オーバーパーの73と5位グループに飲み込まれることになった。
「12番から力が入らなくなってしまって、自分本来のスウィングができなくなっていった。体がふわふわする感じで、芯が抜けてしまったような気分だった」。
17番(パー3)のティーショットは、見たこともないようなシャンクで、ボールは右林に飛び込んでいった。およそ連覇で大会5勝目を狙う大本命らしからぬ大きなミスで、あるいは軽くはない熱中症になっていたのかもしれない。ホールアウト後は、そのまま車に乗り込んでホテルに戻っていってしまった。
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