宮本勝昌と片山晋呉。日本シニアオープンゴルフ選手権初優勝を狙った2人は、通算7アンダーパーで3打差6位タイに終わった。
通算9アンダーパーで首位タイで最終ラウンドをスタートした宮本。しかし、前日の18番ホールでの3パットは、最終ラウンドに少しの不安を感じさせた。その予感が的中したのか、バーディスタートで一気に差を広げていきたかった2番ホールで短い距離のパーパットをミスしてボギー。続く3番ホールもボギーを喫し、流れを掴むことが出来ないまま、徐々にショットも左へのミスが多くなっていく。溌剌としたプレーと笑顔が魅力の宮本だが、今日は苦悶の表情が目立っていた。終わってみれば、2バーディ・4ボギーの7
4。「これだけミスがいっぱい続くと、優勝は……」絞り出すようにこの日を振り返る。「藤田さんは、自分がリズムを崩す中で、ナイスプレーをしていました。さすがです」と兄弟子に賞賛を送った。「来年は、また別です。来週頑張ります」悔しさを胸にそう言い残して、コースを去っていった。
一方の片山は、「予定通り。最高の順位からの最終ラウンド。優勝しか見ない」と3つ目のナショナルオープンを見据えて最終ラウンドをスタートしていったが、出だし1番(パー5)でボギーを叩き、出鼻をくじかれてしまう。それでも、5、9番でバーディを奪取すると、14番(パー5)でも計算通りのバーディ。優勝争いの一角に食い込んでいたものの、17番(パー3)でティーショットをグリーン奥に外してアプローチを寄せきれずボギーを喫し、万事休した。「最後の最後で、やはり体が動かなかった。手負いじゃ無理です。そんなに甘くないです」と、腰痛を抱えながらの奮闘も虚しく、日本シニアオープンタイトルにはあと一歩届かなかった。優勝をイメージして詰将棋のようにプレーを進めていく印象の片山。唯一で最大の誤算は、直前に襲ってきた腰痛だろう。その中でもプランを練り直し、本大会を盛り上げるプレーを見せてくれたのは、さすがの一言だ。来年の千葉カントリークラブ・川間コースでは、万全の片山のプレーを見せてくれることを願っている。
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