Japan Senior Open Golf Championship日本シニアオープンゴルフ選手権
競技メニュー
2023年9月14日~17日
能登カントリークラブ
日本海・はまなすコース
参加者数:126名(アマチュア:12名・プロ:114名)
5月の全米シニアプロゴルフ選手権で日本選手トップの10位となり8月のファンケルクラシックで悲願のシニアツアー初優勝を飾った宮本が好調なプレーを見せた。「要所でパッティングが決まった」と持ち前の飛距離にショートゲームが噛み合い1イーグル・5バーディ・1ボギーの6アンダーパー66をマークして単独首位に立った。2打差の2位タイにはシニアルーキーの増田、2022年シニア入りした最終戦でプレーオフを制して初優勝を飾った渡部光洋がつけた。さらに1打差の4位グループにはプラヤド・マークセン、片山、寺西ら6名、藤田は2アンダーパーでホールアウト。首位と4打差の10位グループで第1Rを終えた。
前夜に降り始めた雨もスタート前には上がり、絶好のコンディションとなった第2R。宮本が7番でダブルボギーを叩くなど1つスコアを落とし首位から脱落。かわってスコアを伸ばしたのが2位タイスタートの増田と、連覇を狙うマークセンの2人。増田は勝負どころのパッティングをしぶとく沈め前半で3バーディを奪取したものの後半はそのパッティングにも変調をきたし苦しい展開になり、3バーディ・1ボギーの70で通算6アンダーパー。一方のマークセンはドライバーが好調。6番から3連続バーディを決めるなど6バーディ・3ボギーの69で順位を上げた。1打差の3位タイには2021年大会優勝の手嶋多一、鈴木一徳、宮本らがつけ、さらに2打差の8位タイに藤田、前週優勝の久保勝美ら7名と混戦模様となった。なお、この日カットが行われ、通算3オーバーパーの53位タイ、60名が後半のラウンド進出を決めた。
ムービングデーにスコアを伸ばしたのは、前日首位から陥落した宮本。少しずつ手応えを感じるショットが増えたという宮本は、5バーディ・1ボギーの68をマーク。通算9アンダーパーで首位を奪還し、本選手権初優勝に王手をかけた。しかし、終盤に短い距離のパッティングを外すなど、初戴冠には厳しい道程が予想される場面もあった。1打差の2位には8位タイにつけていた藤田が浮上。ここまでショットが不調ながら粘りのプレーで上位につけていた藤田の調子が上向きになり、後半2度の連続バーディを含む6バーディ・1ボギーの67を叩き出した。首位と2打差の3位には増田。片山がさらに1打差の通算6アンダーパーの4位に順位を上げている。
首位の宮本と2位の藤田。先輩後輩であり好敵手でもある2人の最終組は、重苦しい雰囲気の中でプレーが進んでいった。先手を取ったのは宮本。1番でバーディ発進を決めた宮本は一気に独走体制を築きたいところだったが、不安材料のパッティングに狂いが生じ2番から連続ボギー。一方の藤田もパーセーブが続く。藤田は6番(パー5)、9番(パー3)のバーディを奪い優勝争いをリードするが、4打差から逆転を狙う山添が前半で3つスコアを伸ばして藤田に肉薄。すると、山添と同組のマークセンも13番から3連続バーディを奪取するなどリーダーボードを駆け上がる。山添とマークセンはともに68をマークして通算9アンダーパーでホールアウト。藤田は15番で痛恨のボギーを喫し、2人に並ばれて最終ホールへ。18番(パー5)の藤田はティーショットを左にミスして万事休したかと思われたが、2打目を冷静にフェアウェイにレイアップすると、96ヤードの3打目をウェッジでピンを刺す見事なショットで1.5メートルにつけてバーディフィニッシュ。通算10アンダーパーで2人を振り切り、逆転で悲願のナショナルオープン初戴冠を果たした。なお、ローアマチュアは通算5オーバーパーで全体の36位タイとなった髙橋雅也が2年連続2度目の獲得となった。