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【+2にも充実した表情を見せた青木功】 |
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第1日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi/Kentaro Shiba |
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スタート前の練習場で、ショット練習を終えたあと、青木功は、練習場の右端にある深いバンカーに入って、バンカー練習を始めた。そこで久しぶりに我孫子流の多彩なバンカーショットを目撃した。ちょうど空手チョップのようにヘッドを効かせる打ち方である。雨で砂が硬く、しかもバンカーを越してすぐ近くにピンがある、という想定での練習だった。青木に限らずシニア選手たちは、自分が長年培った多彩な技術と智慧を、この鳴尾のコースで、どう駆使できるか。攻略できるかを念頭にスタートしていくのだ。
出だし1番ホールでボギーでしたけれど…と質問すると、青木は「そのあとをちゃんと観てよ。そのあとずーっとパーでおさめて9番ホールでバーディだろ。よく我慢したと自分でも思うよ。そういう意味では、1バーディ・2ボギー(16番終了時)は、まずまずだと思うよ」
開幕前夜のチャンピオンズディナーでも、コースの素晴らしさが話題になっていた。青木たちチャンピオン経験者が語る「素晴らしい」という意味は、1打を打つために、どれだけ頭と智慧と技量を使って攻めていけるか、と考えさせ、しかもそれらがバラエティに富んでいるコースという意味合いが強い。
「好きなコースだけど、疲れるよ。ティショットから考えなくてはいけないし、その狭いフェアウェイから打ってもグリーンオンできるという保証がない(小さくて落としどころが難しい)んだから。ま、うまくグリーンに乗せるチャンスが多かった選手が、バーディチャンスが多いということだと思うよ」
我孫子流バンカーショットも、グリーンを外したときの危機管理を万全にしてスタートしようという青木の策だったのだろう。その危機管理の引き出しの多さが、ボギーをできるだけ叩かないゴルフに繋がっていた。16番終了時で、2オーバーパー。雨天で中断があり、青木の組は、2ホールを残して翌日までのサスペンデッドとなった。「あと15分、(スタート時間が)早かったらなぁ。明日は20ホールか…あとはそれをやり通せる体力が大事ということだね」と言いながらも、青木の表情は明るかった。
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