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【池田の好スタートの鍵はパッティングに】 |
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第1日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Gary Kobayashi / Y.Watanabe |
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気持ちいいほどパッティングが決まっていた。池田勇太である。10番からスタートして、ピンまで8メートル。グリーン左エッジのラフからチップイン。幸先のいいバーディ。その気持ちよさが11番の5メートル。13番の6メートル。17番の3メートル。さらに、1番へ折り返して、4メートル。2番では6メートル。締めは、最終9番での2メートル弱の下りのフックラインを沈め、1ボギー(6番)、7バーディの64で6アンダーパー。単独首位のマークセンとは1打差の2位で第1ラウンドを終えた。
東海クラシックのときに、パッティングのタッチ、ストロークの感覚を掴んだ。その時のコメントが、池田勇太らしい。「うーん。なんとな
く左右の手の価値観みたいなものが、疎かになっていたんだと思う」。
普通に読めば、意味不明だけれど、感性を主体とする池田らしい表現だった。自分のストロークでの左右の手、手のひらの役割に言及しているのだ。なんとはなしにグリップを握って、ストロークするときに、果たして、両方の手、手のひらの握り加減、力加減、押し引きの加減、インパクトの感触の加減など、人様々である。その価値観が、蘇ってきたのだという。
さらに、パターを変えた。「パターは、ずっと今年の悩みのタネだった。ここまで良くないのが続いていた。2週間前の東海クラシックで古いパターを持ち出し使ってみて、それで少し感じをつかんだんですよ。ちょうどタイミングよく頼んでいたパターができて、今週は、それを使ったのが、よかったのかも知れない」。
選手たちの感性は、とても鋭いし敏感である。自分がイメージしたラインに対して、自分のイメージ通りの転がりで、そのラインへ向かっていってくれるか。そのときのタッチ、感触、ストローク感も含めて微妙な感触が、実は、最も大切になる。「例え、それが外れても関係なく、イメージ通りにボールがでて転がってくれるかが大きい問題なんです」。
池田勇太のこの日のバーディ攻勢は、選手にとっての生命線のパッティングの蘇りにあった。さらに「いいコースセッティングだし、グリーンがきれいな上に、転がりのいいパターなんで、こういうゴルフに繋がったんだと思う。このまま続けばいいんだけどね」と、久しぶりに明るい表情だった。
「確かに、この日本オープンはメジャーだし、自分の初優勝の日本プロ以来、メジャーに勝ってないからね。でも、その前に、自分のゴルフが、思うようなゴルフをできるようにしたい」と語った。
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