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【史上6人目の連覇に向けて池田勇太が好位置に】 |
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第1日
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競技報告:三田村昌鳳 写真:Y.Watanabe |
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「まるで大砲と火縄銃だな」と、練習場でボールを打っていた池田勇太は、アダム・スコットがやってきて打ち出す球を、それをまじまじと眺めて呟いた。確かに、そんな比喩もでてしまうだろう。アダム・スコットの身体能力とショットの精度を見れば、とうてい太刀打ちできない迫力を感じるからだ。けれども、ゴルフゲームは、総合力が要求される。それがゲームマネージメントであり、自分自身が培った技量の引き出しをどう使うかだ。そして「ゴルフのという不思議なゲームの中のもうひとつ別の不思議なゲーム。それがパッティングだ」と球聖ボビー・ジョーンズをして言わしめたパッティングである。
アダム・スコットは、いま長尺からレギュ
ラーサイズのパターに切り替えている最中だ。大砲の隙を狙うのは、そこかも知れない、と、池田も思ったに違いない。「課題はティーショットだけだと思う。アイアン、パターは非常に良いのであとは無駄なボギーを無くせばそれだけだと思います。いつも通りだと思いますよ。ティーショットがこんな中、それなりに良く、パー5で2ボギーとか打たなければそれなりのゴルフ。ショットに関しては修正して、セカンドショット以降は悪くないので、それだけかな」と池田は、語った。
今日は、出だしの3ホールは、ギャラリーするよ、と言っていた池田。「いやずっとギャラリーでしたよ」という冷静さも、手伝ったのかもしれない。いつもだと自分でリズムを壊しがちな池田が、よく耐えた。4番でバーディのあと、6、7、8番と連続バーディで折り返した。後半に入って、10番でバーディ、12番でボギーと出入りの激しいゴルフとなった。前半32。後半が36は、少し不本意という流れだったけれど「綺麗なグリーンだから入るわけじゃないけど、明日も普通にやれれば。ゴルフの内容、調子は決して悪くないわけだから。1打1打真剣にするのは当たり前、それをきちっとモチベーションにして戦えれば……」と順調なスタートをアピールした。明日も、アダム・スコットと同じ組で早朝7時36分スタート。「大砲と火縄銃」のゲームマネージメントが興味深い。
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