2015年度(第80回)日本オープンゴルフ選手権競技
競技会トップ コース紹介 歴史・過去の大会 オープンへの道のり ギャラリー 協賛・役員 JGA HOME
sponsors
競技会トップ
フルリーダーボード
ホールバイホール
ホールサマリー
ホールロケーション
組合せ・スタート時刻
気象状況
競技報告
出場選手
競技概要
観戦案内
TV放映
フォトギャラリー
大会のみどころ
主な記録
本選競技日程
JGA HOME
一般財団法人上月財団
日本オープンは、一般財団法人上月財団
の助成を受けています。
toto
Championship Reports
競技報告
【金谷は最終組でのプレーに「夢のようでした」】
第3日 競技報告:三田村昌鳳    写真:Y.Watanabe
よーく見れば、金谷拓実のズボンのベルトが、ゆるんでいた。ベルトの穴は、いちばん最後。それ以上は、しっかりと締められない。本選手権に来る前は、その穴で十分だったものが、この3日間の激戦で、痩せたのだろう。「あ、ホントですか?」と記者会見で記者に指摘されて「痩せたのかも」と気がつくぐらい、無我夢中の3日間だった。プレー中、ときおりシャツがズボンからはみ出して、それを直すしぐさが多かった。「普段は、そんなことがないんですけどね。それに(はみ出したら)みっともないですから。そういう姿を見せられませんから、そのたびに直していました」と、これも痩せたが上に起こる現象だった。プレー中は、バナナなどを補給でき
ないタイプだという。「お腹が空かないんですよ。ですから、ゼリーを飲むくらいです」とすべてが、新鮮に感じるコメントだった。

日本オープンの第3ラウンド。金谷は、最終組で回った。「すごく緊張しました。はい、朝からずっとです。朝起きて、新聞に、なにか(自分の記事が)載っているのかな、と思ってみたら、凄いじゃないですか(笑)。88年ぶり(のアマ優勝か)とか。プレッシャーが一気に来ました。そしてコースへいくと、ギャラリーの方々から声援を受けたり、僕の名前を呼んでくれたり、夢のようでした」と素直に語った。

ワクワク感もあった。そんな、いつも通りの自分の立場ではないのに、金谷は「確かに、結果的には2オーバーパーでしたけど、しっかりとプレーに集中できていました。ただ、第1ラウンド、第2ラウンドに比べてパッティングが入らなくて苦労しました。ラインが一筋違っていたんです」と語った。おそらくそのラインの一筋は、いままで経験したことのないプレッシャーによる微妙な反応の表れだったのだろう。

首位の小平が通算13アンダーパー。金谷は、スコアを2つ落として、通算7アンダーで5位タイ。堂々たる活躍である。「プレー中もホール間で応援して頂いて、そういうことが凄く嬉しかったですね。気持ちが高ぶっているので、きっと疲れも感じませんし、欲を言えば、1つでも2つでも上(の順位)にいきたいですね」と語った。共同記者会見を終えて、セルフ用の小さなキャディバッグを担いで、練習場へ向かおうとしていた。関係者に「カートに乗って送っていきますよ」と促されて「え? ホントにいいんですか?」と、これも驚きのような表情でカートに乗り込んだ。17歳のアマチュアゴルファーらしい風景だった。


その他の記事はこちら
戻る