5アンダーパーで迎えたささきしょうこの最終18番(パー5)。第3打をピン3.5メートルにつけた。絶好のバーディチャンスだ。決めれば単独トップで第1ラウンドのプレーを終えることができる。ちょっと時間をかけて、ていねいにラインを読んだ。途中まではスライスライン。最後がまっすぐなのかフックするのか。カップに近くなってから曲がるのか、ストレートに転がるのか……。読み切れなかったが、決めなければならない。「わかっているところまでのラインでスライス、最後は、そのままストレート、と決めて打ちました」という、このバーディパットは最後にフックしてカップ左を抜けていってしまった。これで5人目のトップタイが決まった
。
ホールアウトして、ささきには悔しそうな素振りはなかった。というのも、スタート前は強い風と雨という最悪の状態だったからだ。「サスペンデッドになったら嫌だな。でも回り切れるのなら、プレーするしかない」などと考えながら、スターティングホールに向かった。午前スタートの選手たちが好スコアをだしていることはわかっていた。「グリーンが止まりやすいのだろう。だったらアンダーパーでは回りたい。3アンダーパーなら合格だろうな……」などと計算もしていたという。前半の9ホールは3バーディ・1ボギーの34。後半の12番で、とりあえずの目標にしていた3アンダーパーになった。続く13番で連続バーディ。16番で6個目のバーディが決まって5アンダーパーにまでスコアは伸びていった。
関西生まれのささきは「懐かしいというか、慣れ親しんだというか……。このコースはそんな印象を受けるんです。関西によくあるたたずまいだなって。ここのように海沿いではありませんけど、打ち上げ、打ち下ろしと適度にアップダウンがあって、相性のよさ、みたいなものも感じるんです。確かに最後のバーディパットは仕留められませんでしたけど、当初の目標スコアよりだいぶよかったのでスタート時の天候を思えば、お釣りがでるほどのスコアです。明日以降も楽しみになりました」。
3アンダーパーを想定してのラウンドで5アンダーパー。流れも、リズムもよかった。そこで、ささきは第2日以降も3アンダーパーを基準にスコアメイクしていくつもりになっている。
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