いわゆる「午後スタート組」は、多くの時間が雨のラウンドとなった。そんななかでも5アンダー、トップタイで初日を終えた三ヶ島かなの表情は明るかった。
トップなのだから当然なのだが、彼女はそれ以上の喜びと充実感、自分に期待するものを得たようだった。
三ヶ島はシーズン開幕直後の3月に左ひざを故障する。以降は、リハビリに時間を割きながら、痛々しく見えるテーピングを施し、そして“恐る恐る”の実戦が続いた。無論、成績は振るわず、焦りを募らせる。
ところが、3週間前のツアー公式戦「日本女子プロゴルフ選手権」の前週のトーナメントを休んだ間に、テーピングなしでもラウンドができるまでに回復したことがわ
かる。そして、同選手権はテーピングを外し、ひざの回復具合を確かめるように、どれくらいまで力を入れられるかを試しながら4日間プレーした。
そんなラウンドでも、「4日間プレーできたことで、(さらに)行けるんじゃないか」と前向きに考えられるようになった。そして、今日は、記者からの「ひざの具合は?」の問いに「元気です!」と即答。そのうえで、「ようやくちゃんとゴルフが出来るところまできたので、この先は限られた試合数ですが、もうやるしかないと思っています」
三ヶ島には、夏から秋にかけて調子を上げて行くというにイメージがある。実は、本人もそんな気でいた。その上げ潮の時期に間に合ったのか?
「うーん、間に合ったのかな。分からないけど、下ばかり見ていると、下ばかりしか見えなくなるので、無理やりにでも上を向いて、でも足元はちゃんと見て(戦う)、という準備はできています」
日本女子オープンの結果はどうあれ、この先の三ヶ島かなのゴルフが楽しみなことは間違いない。
|