2023年度(第56回)日本女子オープンゴルフ選手権競技
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Championship Reports
競技報告
【岩井千怜は、首位と2打差の10位タイに「優勝を意識するのは、優勝争いに入ってから」】
第1日 競技報告:小関洋一    写真:Y.Watanabe / Y. Kawatani
岩井千怜は今大会の第1ラウンドを吉田優利、菅沼菜々とともに10番ホールから7時50分、第6組でスタートした。いうまでもなく「注目組」であり、3選手はその期待を裏切らないプレーを展開する。

ところが、12時を過ぎた頃、上空を厚く覆っていた雲から時おり強い雨が落ち始める。とりわけ残り2ホールとなった8番ホールからは雨、風ともに強まり、そこで岩井は連続ボギーとしてしまう。「風に負けちゃいましたね」結局、この日は菅沼とともに3アンダーパー。トップタイに立った吉田とは2打差の10位タイでこの日のプレーを終えた。

「もう少し伸ばせましたね」と振り返るが、失望の色はない。しかし、彼女に向けられる
関心は、どうしてもツアーで2週連続完全優勝を達成し、この日も5アンダーパーをマークし、JLPGAツアーでは7ラウンド連続首位にある姉・明愛に対する思いに至る。

千怜は、途中、リーダーズボードを見て、「ボードの上(上位陣)」に明愛の名前があることは認めた。それでも、「優勝を意識するのは、優勝争いに入ってから」と姉への対抗心は否定する。メジャー優勝についても、「試合に大きい、小さいはあまりないと思うので、今週もいつも通りで行けばいいと思います」と淡々としたもの。

一方で、周りの選手たちのこのタイトルに向ける意気込みの強さはひしひしと感じているという。第1ラウンドを終え、岩井千怜が初メジャーへの良いポジションに着いたことは間違いない。その岩井が、多くの選手が熱視線を向けるこのタイトル争いに加わったとき、果たしてどんな表情を見せるのか。是非、見てみたい。

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