第2ラウンドを10番からスタートした原英莉花の前半は、9ホール目の18番が唯一のバーディだった。それまでずっとパープレー。スコアが動かなかった。
スコアが動かない原因は「ショットはまあまあでしたけど、(ボールとカップまでのラインが)難しかったり、読みにくいラインで、なかなかバーディが取れなくてフラストレーションが溜まりました」とグリーン上の問題だった。イライラが、いつ悪い方向に爆発してもおかしくない状況だった。そういう我慢、耐えてチャンスを待つ時間をどう乗り切れるのかが、スコアメイクに大きく関わってくる。ようやく待望のバーディが、18番(パー5)で来た。「そうですね。あそこでまさか2オン
出来るとは思っていなかったです。しっかり 3番ウッドを振って2オン出来た事が良かったかなと思います」と一息ついた。折り返しの1番もパー5だ。そこでバーディ。さらに3番でもバーディを奪った。ボギーは8番だけ。最終の9番でバーディを奪って69でホールアウトし、通算7アンダーパー2位グループで後半のラウンドを迎えることになった。
「自分を信じて、今日これからいいショットが打っていけるような調整をして、またたくさんバーディを取っていけるように頑張りたいと思います。いつもではないですが、予選ラウンドがいい時に腰を痛めて(残りの)2日間なかなか伸ばせない事がありました。ココパでやった2019年大会の時ですね。それを払拭したいと思うので、また2日間頑張りたいと思います」と語っていた。
原は、シーズン中の5月に腰のヘルニア摘出内視鏡手術をしていた。それまで、ヘルニアによる痛みや痺れに悩まされていたのだ。「(術後)常に優勝を目指して頑張っていました。腰の不安がなくなってきたのは3、4試合終わったぐらいからですね。気持ちは復帰したてが高かったですが、今の状態がマッチしていると思います。先週から少しいい感覚になってきているとは思います。試合に復帰したての時は探り探りの中ではいい方かなとは思っていましたが、こうやって試合が続いてきて4試合目ぐらいになってからは、もどかしい感じは続いていました。先週、ドライバーショットがいい感覚で打てていたので今週に繋がっていると思います」と語っていた。そんな試合に出られない時間や苦悩も、原にとっては、我慢や耐える時間帯だったに違いない。原のゴルフゲームの幅が、また広がってきたと思う。
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