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Championship Reports競技報告

写真:Y.Watanabe / Y.Kawatani

20代前半の選手たちが活躍している女子プロゴルフ界。日本女子オープンでも若い世代が躍動しているが、ベテラン勢のいぶし銀のプレーも光っている。ともに首位と4打差の4位タイグループに名を連ねていた笠りつ子と申ジエ。第2ラウンドはともに3つスコアを伸ばし、首位の山下美夢有に2打差の2位タイに順位を上げて明日のムービングデーを迎える。

6時45分に10番ホールからティーオフした笠は、4番でボギーが先行したものの6番(パー3)でバーディを奪い前半をパープレーで凌ぐと、11、13番の2つのパー5でバーディ。16番(パー3)では、7番アイアンで2メートルにつける会心のショットを見せてバーディ。大利根カントリークラブ西コースの攻略の鍵を握るティーショットも「フェアウェイを外したのは1ホールぐらい」と安定したゴルフで存在感を示した。「国内メジャー、日本女子オープンゴルフ選手権というものに特別なものを感じます」と話す笠が最も頂点に近づいたのが2011年大会。最終ラウンドを首位と2打差の2位でスタートし逆転を狙ったが優勝の馬場ゆかりに1打及ばず2位と惜敗した。本大会には、予選会を勝ち抜いての出場に「出られる限りは出たいです」と闘志を燃やす笠。2011年のリベンジを果たすべく、明日の第3ラウンドでもスコアを伸ばしたいところだ。

申ジエもナショナルオープンを逃してきた悔しさがある。2017年大会と2022年大会で2位、昨年大会は5位タイとあと一歩のところで頂点に上り詰めることが出来ていない。第1ラウンドで絶好のスタートを切った申は、この日も4バーディ・1ボギーの69で、2位タイと優勝を射程距離に入れていて、明日のムービングデーを迎える。「今日は、ボギーが1つありましたが、このコースで1ボギーは嬉しいです。前半良い雰囲気でプレーできて、最後にミスはありましたが、最後で良かったと。これから練習して切り替えます」と目を細めて落ち着いてプレーを振り返る。「今日も高い球筋、低い球筋、ドロー、フェードと色々なボールを打ちながらプレーしました。いろんな技術が必要なセッティングだったので、18ホールでつかれた部分もあるけれど、全部の球筋を使った1日で、楽しんでプレーが出来ました」と、本選手権史上最長の6,845ヤードという距離はもちろんのこと、フェアウェイを外せば深いラフが待ち受ける厳しいセッティングも、申の持つ多彩な技術を引き出す格好の舞台のようだ。「あと少しで勝てていない悔しさはありますけど、いつも良いゲームをしてきたから。女子オープンは1年の中で、しっかりゴルフをするという感じなので、頑張ります」本大会優勝候補の一人であることは間違いない申が、悲願のナショナルオープン制覇に向けて、確実にギアを上げてきている。

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