Japan Women’s Open Golf Championship 2024日本女子オープンゴルフ選手権
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全37戦の半分が終了した7月7日時点で、メルセデス・ランキングでトップに立つのは、3年連続で1位の座を狙う山下美夢有。
国内では今季13試合に出場し、未勝利ながらもアクサレディスin宮崎など2位(タイを含む)が4回。
さらに全米女子プロゴルフ選手権で優勝争いを演じて優勝のエイミー・ヤンに3打差の2位タイと大舞台でも結果を残して、念願の「パリオリンピック2024ゴルフ競技」日本代表の座を射止めた。
2022年に日本選手として初となる年間平均ストローク「69.9714」の60台をマークして史上最年少でメルセデス・ランキング1位となるなど、20代前半ながらも日本女子プロゴルフツアーを代表する選手に成長している山下。
本選手権では、2022年大会で3位タイの成績を残しているものの、あと一歩で戴冠を逃している。
ナショナルオープンは、山下にとって是が非でも手にしたいタイトルだろう。
その山下と最後までパリ五輪日本代表の座を争った古江彩佳は、アムンディ・エビアン選手権で日本女子選手4人目のメジャー優勝を獲得。
プラチナ世代と呼ばれる同年代の選手たちを牽引する選手として同世代で最初の本選手権優勝の期待が高まっている。
また、7月7日時点で年間トップ10回数11試合と好調なゴルフを見せ、獲得賞金トップの小祝さくらにも注目だ。
2020年大会では原英莉花との優勝争いを演じたが、4打差の2位と惜敗。
過酷なツアー日程の中、2018年から連続出場を続け、本年3月には黄金世代で1番最初に国内ツアー10勝を達成。
畑岡奈紗、勝みなみ、原英莉花に続く同世代での日本女子ゴルファー日本一のタイトルを獲得したい気持ちは強いだろう。
彼女たちに挑むのは、2021年プロ転向の竹田麗央。
本年のKKT杯バンテリンレディスでプロ初優勝を飾ると次戦も制して、ツアー史上4人目となる初優勝からの2週連続優勝を達成。
さらにブリヂストンレディスでは、自身初の4日間大会優勝でシーズン3勝目を飾っている。
さらに、今シーズンも好調な岩井明愛、岩井千怜姉妹、プロ初優勝を飾った臼井麗香、天本ハルカ、桑木志帆らのプレーにも注目だ。
昨年、本選手権2勝目を飾った原英莉花。
その優勝は長年苦しんできた腰痛が悪化し、シーズン中に手術に踏み切るなど厳しい時を乗り越えてのものだった。
菊地絵理香とのデッドヒートも最後まで集中を切らさず、飛距離に頼らずにピンチをショートゲームで凌いで借り切っての戴冠は、原の復活を強く印象づけるものだった。
今シーズンの原は16試合に出場してメルセデス・ランキング22位。
フェアウェイキープに課題があるようだが、色々とクラブも試しているようで、徐々に調子を上げてくるだろう。
本選手権で連覇を達成しているのは、樋口久子、畑岡奈紗、勝みなみの3人。
史上4人目の連覇達成に期待したい。
今シーズンの女子ツアーでは、復活優勝を果たした選手も多い。
歴代賞金女王の一人である鈴木愛は、今シーズン2戦目で2年ぶりに優勝を果たすと2週連続優勝でツアー通算20勝を達成。
14戦目では新垣比菜が2018年以来の優勝を飾り、続く15戦目で大里桃子が3年ぶりに勝利の美酒を味わった。
また、2022年に日本女子プロゴルフ選手権でプロ初優勝を飾りシーズン2勝で一躍注目を集めた川﨑春花。
2023年シーズンは未勝利に終わり捲土重来を期して2024年に2週連続優勝で復活を印象づけた。
苦しい時期を乗り越えて見事な復活を成し遂げた選手たちが見せるプレーは、ゴルフファンに大きな感動を与えてくれるだろう。
日本女子オープンゴルフ選手権が創始されて4回目の大会。
1973年にJGAが初めて本選手権を主催した際の開催コースが、大利根カントリークラブ西コース。
JGA創立100周年となる本年、2度目の本選手権の舞台となる。
井上誠一氏の設計による西コース。
バンカーやハザードが要所に配されている同コースでは、本選手権開催に向けて松林を整理し、良いショットにはバーディ、ミスショットはペナルティとなるメリハリがはっきりしたセッティングが施されている。
設計の意図、コースセッティングの狙いを把握しつつ、自らの最高のショットでコースを攻略していく。
日本一の女子ゴルファーを争うのにふさわしいコースに仕上げられた大利根カントリークラブ西コースでの熱戦は、日本女子ゴルフ界の歴史に語り継がれるものとなることが期待される。
日本女子オープンゴルフ選手権の歴史にその名を刻むのは誰になるか。